『ロミオ×ジュリエット』第13幕「脈動〜導かれて〜」

 捕らえられ、処刑が決定したジュリエット。彼女を助けるため、キュリオとフランシスコは策を練る。



『ロミジュリ』後半戦は、二人の別れからスタート。
 しかしそれは「家」や「義理」などではなく、自分達の意思で決めた事。
 このまま二人で逃げたとしても、やがて追われ捕まってしまう。ならば今はあえて二人は別れ、「逃げなくてもジュリエットと一緒に居られる道を見つけ出す」。
 そう言ってのけたのがジュリエットではなく、ロミオである事に感動。おぉ、男の子だ!
「心は決して離れる事はない」「生きる時も死ぬ時も一緒」と言う、結婚式での誓いが、いかに真剣で尊いものか。
 それがロミオのモンタギューに対しての、ジュリエットのハーマイオニに対しての「愛」の宣言でも証明されています。



 しかし二人のあずかり知らぬところで、大きな運命が動き始めている様子。
 前回、枯れたエスカラスに反応していたジュリエットが、今回は城の地下のエスカラスに反応。オフィーリアの口から、正式にジュリエットがエスカラスを「継ぐ者」として認定され、モンタギューが拒まれてしまいます。
 原作ではある『ロミオとジュリエット』では、二人とも死亡する悲恋エンド。
 今回もジュリエットがエスカラスに選ばれたせいで、枯れたエスカラスを再生させるためにジュリエットの命が必要、と言う悲恋エンドへのフラグが立ったような気がする……。
 ここまで来たら、是非ハッピーエンドで終わって欲しいですが……。



 今回は周囲の人間の動向も注目でした。
 この動きは、ロミオとジュリエットが家と復讐を超えて恋愛関係にある事が広く明らかになった事に起因していて、それが色々なキャラクターをぐいぐい動かしていく原動力になっていってました。  
 これまで高圧的な性格付けが強調されていたキュリオが、ジュリエットの生きる理由として「恋」を肯定した事が個人的には嬉しかった。
 ハーマイオニが真正面から女の戦いを挑んでいたり、マキューシオがロミオをたきつけるなど、今後の展開にも深く関わってくる事は確実でしょう。
 


 次回は、ロミオ炭鉱で強制労働!