Last Voice「ロボ」

 ホテルに現れた幽霊退治を無理矢理頼まれ出動したニコとロボ。その幽霊とは、あの二人の全ての始まりとなった三日坊主だった。彼は、自分が死んだ事に気がついておらず……。



 すべてのきっかけとなった三日坊主が幽霊になって復活。その再開と別れを描く事で、ニコとロボ。真境名とよっちゃんの別れを描いたラストエピソード。
 人間は変わっていく。むしろ色々な事を学んで、変わっていかねばならない。しかしそれは、同時に人と別れる事を意味する事。しかし花は枯れなければ新しい花が咲かないように、別れなければ出会いは無い。
 いつでも会えると思って別れたニコとロボ。しかし、それきり会う事は無かった。ニコは一度だけ姿を見たけれど、星空を見上げるロボが一生懸命で声をかけそびれてしまう。
 同い年の女子と並んで歩くニコと、お子様達にMAX友情を熱く教えるロボ。
 二人が逆の方向に進んでいくのが分かる好シーン。
 しかし、ニコとロボのスパイ想像がよすぎる……! あれでもう一シリーズぐらいやってほしい!

 

 今回のオチは、「宇宙で自分を救えるのは自分だけ」。
 これまでニコは「宇宙で○○を救えるのは自分だけ」と言う動機で様々なゲストの窮地を救ってきました。しかし、今回救う相手は他でもない自分自身。
 誰も傷つけられないダイヤモンドのようなロボとは違い、ニコは学校でも周囲の違いや軋轢を回避して生きていた。しかし転校生、白井に自分と同じ匂いを嗅ぎつけられて、女子達にシカトの危機に。
 そこで混乱する自分を救ったのはロボが幽霊三日坊主に教えた適当呪文「バテレンレンコントマトハマーックス!」。
 自分を爆殺した男に対する憎しみをコントロールしたように、ニコも自分をコントロール=守り、彼女と微妙なシンパシー。



 最後には、自分の隣のロボの眩しさを理解していたニコ。
 ある意味今回のゲストはロボその人でした。
 どこまで行っても馬鹿でロボットオタクで美人好きでヘタレのくせに、どこまでも正義や友情を信じる愛すべき馬鹿。
 MAXロボが馬鹿どもの手によってバラバラ殺人事件化した時にはブラウン管の前でこっちも絶叫! しかしロボの正義は不滅なのでした。はっはー! 


 
 そして、流れ星のように去っていった真境名とよっちゃん。最後の最後に、よっちゃんは地味に出番がありませんでした……ッ!
 でもニコの姉に未練たらたらだったり真境名を後ろに乗せて走っていくよっちゃんの姿に漢を見た、プロフェッショナ〜ル♪ 
 


 そんなわけでついに終了した『セクシーボイス アンド ロボ』。
 濃いゲスト、毎回のストーリーなど、自分のツボをつきまくってくれた良作でした。立て篭もりのせいでエピソードが一つ削られてしまったのは残念ですが、DVDには収録されている事を望みます。
 スタッフの皆様、お疲れ様でした!



 さーて、次は原作だー!