後藤リウ『イリーガル・テクニカⅣ 囚われの賢者』

 読書マラソン3・四十冊目。
 遠未来戦記待望の第四巻。
 最終巻となる第五巻は、八月一日と間を置かず発売されるようです。
 以下ネタバレ感想。
 ヴィンテを失い、ムネーメイオンから二年後のアヴァロン帝国へと舞台を移した今回。
 今回は、皇帝兄弟と姉妹の愛憎と陰謀、反乱軍の台頭と、濃厚な一冊。



 許されざる罪を暴いて弾劾して欲しいとすら願うカイタが、帝弟トリスタンを知らず知らずの内にかばっていたり、皇帝の妻であるイレインと交流を深めたりと、相変わらず不器用さ。
 しかし今巻では、そんなイレインの死を目の当たりにし、自分の手を血に染めてすら使命を果たさなければならないという義務感にすがりつき、ついに拠り所はナトリウムのみ……。
 読む限りヴィンテが生存している事は確実です。それを知った時、カイタは自分を許せる事ができるかどうかが今後の分かれ目でしょうか。



 グラディアートル紹介で、スカーレット・アラクネーがが登場してキター! と思って狂喜してたら、あんな事に……(涙)。
 それでも、姐さんの雄姿には涙腺を熱くさせれました。
 姉妹の許されざる恋といい、今回は女性陣が凄い事に……。



 次巻はいよいよラスト。就職活動なんかに励みつつ、首を長くして待ってます。