『DARKER THAN BLACK -黒の契約者-』第十話「純白のドレスは、少女の夢と血に染まる…(後編)」

 父、組織、そして未咲。自らを縛るしがらみをすべて消し去ろうとするアリス。彼女から逃れるため、未咲は李がBK201とは知らず共に脱出を試みるが……。



 今回の前後編では、未咲が現場に留まり続ける理由づけと、黒との遭遇が描かれました。
 すべてのしがらみから解放されるため、父も殺し組織を潰したアリスを救えなかった自分の無力。
 しかしそういう自分独りの無力を痛感する事と同時に、斎藤や香那美といった他者の力を借りる事もまた「弱い人々を救うためには必要」とより柔軟に、むしろ強く未咲が成長したエピソードになりました。



 一方で、黒をBK201と知らず接触。共にアリスの凶弾から逃亡し、トイレの個室で笑いあった仲に。「友達に裏切られた」過去でつながる二人の暗いリンク。
 第一話でも黒は「契約者は裏切り者」と言う趣旨の発言をしていました。この事から、裏切ったのは契約者で、なおかつ友人だった事になります。現在妹である白を探していると言う事は、天国門での事件は友人の裏切りが原因、と言う事になるんでしょうか。
 しかしハヴォックに天国門での出来事を問い質しているところを見ると、未だ事件の全貌は本人にも分かっていない、と言う事のようです。



 今回のエピソードのゲスト、アリス。ご他聞に漏れず、彼女も死亡してしまいました。いや、サブタイトルからしてそうだったんですが。 
 血縁を重んじる組織のしがらみ。ゲートが現れ世の中が混乱しても、何も変わらない人生。交わる事は赦されない友人……。
 彼女本人に対して温い救いが無い故に逆に鮮烈である事がこの作品の特徴ですが、いくらなんでもゲストの死亡率が高すぎる気がするんですが……。ほぼ九割ですよ!?



 ウェイの死体は安置所から死体は消えた。星は流れていない=死亡していないと言う事。
 黒に対するライバル(?)的な契約者も登場したところで、次回はいよいよ黒の過去話か。