『DARKER THAN BLACK -黒の契約者-』第六話「災厄の紅き夢は東欧に消えて…(後編)」

 妹の情報を掴むため、ハヴォックを尋問する黒。しかし彼女は何も知らず、逆に能力を失った事で人間らしさを手に入れていた。
 記憶を取り戻すため、黒とハヴォックをゲートに向かうが……。



 今回は「心がない契約者」達と「心ある契約者」黒との対比が効いていたエピソード。
 契約者達の「心が無い」と言うのは、「他人に対する感受性」が消失していて、合理的にサバイバビリティを優先させる、と言う事のようです。
 そのせいで、「子どもの生き血をすする」と言う対価も平然と受け入れ、人殺しをしていたハヴォックも、能力を喪失し人間らしい生活に触れる事で、逆に能力を恐れるように。前回で娼婦として荒んだ生活を送っていたのは、あえて周囲の人間を巻き込まないように自ら離れていった結果なのか。
 そして黒は、契約者でありながら「人の心」を持ち、しかも契約者の視点から見ても対価を払っていないような契約者。
 元々対価を払っている様子もなく(大食いは元々らしいし)人の心を持つ彼は、以前は契約者でもないただの人間だった。それが能力を得るようになったのは、南米の天国門消失以来か。
 とにかく今回は、黒とハヴォックが食事を通じて少しずつ打ち解け、最後には黒がハヴォックを助けようと必死に行動しようとする。それがすべてだった。
 その甲斐なくハヴォックはMI6に殺されてしまうが、能力が復活していながら最後まで能力を使わなかった彼女は、やはり人間だったのだと思う。



 南米天国門消失には、黒達の所属する組織も絡んでいるらしい。彼らのほかにもアンバー、黒の妹=パイ(白)が任務に投入され、そして天国門で何らかの事件が起こりそれぞれが別々の地域に飛ばされ、その後、黒は契約者となり組織へ。ハヴォックは喪失者に。
 黒が人の心を失わない契約者になったと言うのは、天国門特有の何かなのか黒そのものが特別なのかは今のところ分からないが、地獄門にも消失の可能性が無いわけではない。
 物語のラストは、地獄門消失になってきそうだ。



 さて、今回のエピソードでは、今までまったく動かなかった銀が初めて自発的に行動した。黒が組織に所属し活動している理由は、銀に妹の姿を重ねているのか……なんて語るのは妄想が過ぎるが。
 その組織の今回の目的は、ハヴォックがゲートに接近して記憶を取り戻す事により、組織の内実が明らかになる事を防ぐ事だったらしい。
 徹底的に秘密主義を貫いている組織であり、その秘密の解明も待たれるところ。
 MI6も日本に駐留し黒達の所属する組織を探る。次回でキャラクターも増えて、物語も段々違う意味でにぎやかになってきた。




 次回はテコ入れ!? 美少女+「〜の憂鬱」って! 
 次回予告で妙に胸ばかり強調していたのもそうですか? そうでなくても毎回の女性ゲストには必要以上に力が入っていたのに(笑)!