武井宏之『重機人間ユンボル』
- 作者: 武井宏之
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/05/02
- メディア: コミック
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正直、これ一回の感想で『ユンボル』の魅力を語る事なんて到底不可能ですが、ポイントを絞り語ってみます。
- ゲンバー大王
『ユンボル』を語る際、彼を避けて通る事は不可能ッ!
初登場時のインパクト。再登場時のインパクトは元より、ドリルの言葉がゲンバー大王のすべてを物語る!
「ゲンバー大王は現場主義」
「いついかなる時もその時最もHOTな現場へ直行するのだ」
ゲンバー大王は現場主義!
ゲンバー大王のエネルギーはつくづく見習いたい。世の政治家連中に聞かせてやりたい言葉でもあります。
さらに様々な国家を侵略する暴君かと思いきや、その実誰よりも民を、世界を思い身をすり減らして働いていたと言う一面も。
働きすぎて体はボロボロ。されど最後の最後まで、男として、工事戦士として工事の道を働きぬいたゲンバー大王の雄姿を、僕らはきっと忘れない。
そもそもあんなデカい人間が常識で考えていない事も含めて(笑)。
- ユンボル工法
「工法」と書いて「クンポー」と読む。
数多の重機の特徴を拳法にそのまま投影した、アイディア的にはまさに白眉。
これはもう、ドリルのアースオーガトルネード。アースオーガトルネード。の二度繰り返しが特に強く印象に残ります。
最初読んだ時には、ニッパー同様思いましたが。
「ふざけてんのか」
- 働け。働きたくねぇ
前者はゲンバー大王がポスターで。後者はニッパがトイレにこもってつぶやいたセリフ。
もう世界設定と密接に関わるテーマだとかどうとか言う前に、是非読んで、このセリフの重みを少しでも多くの人に感じて欲しい。
ドカルト製ユンボルの設定や、各国の詳細な設定、アースムーバーなど、様々な設定資料、書き下ろし、修正多数の『重機人間ユンボル』を、是非皆さん読んでくださいね