武井宏之『重機人間ユンボル』

重機人間ユンボル (ジャンプコミックス)

重機人間ユンボル (ジャンプコミックス)

 ついに『ユンボル』コミックス化! これが打ち切りになるなんて、正直今のジャンプはおかしいのではないか……?
 正直、これ一回の感想で『ユンボル』の魅力を語る事なんて到底不可能ですが、ポイントを絞り語ってみます。


  • ゲンバー大王

ユンボル』を語る際、彼を避けて通る事は不可能ッ!
 初登場時のインパクト。再登場時のインパクトは元より、ドリルの言葉がゲンバー大王のすべてを物語る!

ゲンバー大王は現場主義
いついかなる時もその時最もHOTな現場へ直行するのだ

 ゲンバー大王は現場主義!  
 ゲンバー大王のエネルギーはつくづく見習いたい。世の政治家連中に聞かせてやりたい言葉でもあります。
 さらに様々な国家を侵略する暴君かと思いきや、その実誰よりも民を、世界を思い身をすり減らして働いていたと言う一面も。
 働きすぎて体はボロボロ。されど最後の最後まで、男として、工事戦士として工事の道を働きぬいたゲンバー大王の雄姿を、僕らはきっと忘れない。
 そもそもあんなデカい人間が常識で考えていない事も含めて(笑)。 

「工法」と書いて「クンポー」と読む。
 数多の重機の特徴を拳法にそのまま投影した、アイディア的にはまさに白眉。
 これはもう、ドリルのアースオーガトルネード。アースオーガトルネード。の二度繰り返しが特に強く印象に残ります。
 最初読んだ時には、ニッパー同様思いましたが。
ふざけてんのか

  • 働け。働きたくねぇ

 前者はゲンバー大王がポスターで。後者はニッパがトイレにこもってつぶやいたセリフ。
 もう世界設定と密接に関わるテーマだとかどうとか言う前に、是非読んで、このセリフの重みを少しでも多くの人に感じて欲しい。



 ドカルト製ユンボルの設定や、各国の詳細な設定、アースムーバーなど、様々な設定資料、書き下ろし、修正多数の『重機人間ユンボル』を、是非皆さん読んでくださいね