『ガン×ソード』ep.??「夢の途中」

 カギ爪の男はレイに狙われたながらも無造作にその身をさらし「夢が私を殺させない」と本気で言い放つ。
 ヴァンはガドウェドとの戦いの中、カギ爪の男を見つけ、今までの旅の正しさを確信し、これまでに無い感覚を獲得し勝利を得る。

 まさにカギ爪のクレイジーゾーン!
 レイの最愛の妻、シノを殺した事を忘れているだけでも憤死ものなのに、その上「復讐したいと言う夢は矮小」「心の中にシノが生きているなら復讐はおかしい」だの、散々狂ってる事言ってます。最後には、レイまで夢に勧誘するという徹底っぷり。
 一体どうしてこんな男に皆がついていっているのか、理解ができかねます。
 いや、あんな強烈な個性に出会ったら、大抵の人は拒絶するかついて行くかのどっちかしかないんでしょうけど。
 

 ヴァンとガドウェドの戦いは、その色をヴァンとガドウェドの罪を巡る戦いに。
 腐敗したオリジナル7とカギ爪を引き合わせ、エレナの婚礼に連れて行ったのはガドウェド。いわばすべての悲劇を引き起こした張本人。
「断罪か? 贖罪か?」
 答えを求めるガドウェドに対し、ヴァンも同様に答えを見出す。
 続けていた旅の答え。復讐の道は正しかったのか正しくなかったのか。
 これまでも指摘され続けてきたその答えは、「正しい」。
 もしも復讐が正しくなかったのなら、そもそもカギ爪にすら出会えなかった。ならばカギ爪に出会い、その姿を確認できた事はその証左。
 そんな復讐者の狂気に染まりながらも、しかしあくまで、ガドウェドは「好きな人間」を通した事はヴァンらしい好感を持てます。



 カギ爪と出会い、銃を拾い上げ、新たな旅立ちを踏み出すヴァンとウェンディ。「夜明けのヴァン」が開く新たな展開は?