『ドラえもん』「最初で最後か? な、なんと!!のび太が百点とった」「イマどきの悪魔にご用心 デビルカード」

 不定期『ドラえもん』感想。

  • 「最初で最後か? な、なんと!!のび太が百点とった」

 サブタイ通り、のび太がとった唯一の百点を巡るエピソード。
 それにしても、つくづくのび太の知性は謎の一言。
 秘密道具を利用する発想なんかから見るに、決して頭は悪くないはずなのにテストは0点続き。しかも百点とった科目は算数。国語とは違い、公式を覚えていればそれで事足りると言うのに。
 のび太はあれか。学校では計り知れない能力の持ち主って事なのか。

  • 「イマどきの悪魔にご用心 デビルカード」

 悪魔と契約したのび太が手に入れたデビルカード。
 それは一振りすれば三百円が出てくる魔法のカード。しかしその代償として、身長を一ミリ対価として差し出さなければならない。
 普通、たった一ミリ程度どうって事は無いと思うのが普通ですが、悪魔の巧妙なところは対価の請求を深夜の十二時に行うところ。
「たった一ミリ」「今縮まない」と言う二つの心理的要素を巧みに利用する恐ろしいトラップ まさに悪魔との契約と呼ぶに相応しい代物です。
 オマケに、のび太がデビルカードを使って景気よく買い物してしずかちゃんに奢ってあげたりなんかしたせいで、
ジャイアンとスネオには財布代わりにタカられ、パパとママには「今月のお小遣い」と「今月の支払い」のための四十万円も使われる始末。
 悪魔とお金によってくる他人にはご注意を、と言う含蓄に富んだエピソードでした。
 ちなみに、悪魔に騙されるばかりではなく、のび太はビッグライトを利用した、いわば「ビッグライト詐欺」とも言うべき恐るべき方法を考案します。
 本当に怖いのは、むしろ人間であると言う裏メッセージですね。
 しかしこんな自分はまったく気がつかない悪魔のような詐欺を思いつくのび太は、本当は頭がいいと思うんだけどなぁ。