七夕なのに

 今日は七夕。彦星と織姫が1年に1度の逢瀬を待ちわびるはずだというのに、えらい事になりました。
 それは講義が終了し、さぁ帰るかと席を立ったまさにその時でした。ザワつく後ろの席の連中。何事かと振り返ると同時に轟く雷鳴
「うわー雷かー」
「サイアクー」
「傘持ってないー」
とか皆言ってるんですが、自分も似たような心境でした。
「正直帰りたくねぇなぁ」と思いながら教室を出たら、出入り口で妙に人が固まってます。何事かと思って外を見てみれば、これがもう凄まじい豪雨! 傘もささずに外に出れば濡れ鼠は確実です。
 しかしここで止めとけばいいのにひねくれものの根性が首をもたげて、「それがどうした!」と教室から飛び出し、あえてゆっくり歩いて自転車置き場まで行き、そのまま家に帰りました。
 しかし、ここからが大変。降って来る雨は妙に痛いし、雨のせいで前がよく見えません。って言うか、眼鏡に水滴がついて視界ゼロだよ!
 そんな状況下でも、人類は元気です。いやむしろ、自分が元気なのです。雨の日にはしゃぎ回る幼児と一緒です。幻想妄想夢想の中を本気で疾走♪と言わんばかりに自転車のペダルをこぎながら
「はっはっはっはっは!」
「うっはーテンション高ッ!」
「最高にハイってヤツだーッ!」
 などと笑ったり叫んだりしてました。周りの皆さんごめんなさい。しかも信号で止まった時には同じように雨に打たれてる人に
「雨が痛いですねー!」とか
「台風ですかねー!?」とか
「じゃぁお気をつけてー!」とか物凄く親しげに話しかけてしまいました。えっと、不気味なテンションで話しかけちゃってほんとにすいません。
 そんなハイなテンションのまま帰宅。その頃になるとテンションも元に戻って、「何が雨降りでも平気だよ」とか、「虹どころか見えるのは稲光だ!」だとかしあさっての方向にツッコミを入れてました。
 みんなはこんな事ないように気をつけてね!(お前だけだよ)