森岡正博『感じない男』

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感じない男 (ちくま新書)

感じない男 (ちくま新書)

 

……この本では、「男は感じてないんじゃないか」ということを書いていく。感じてないから、ミニスカートだの、制服だの、ロリコンだのといった妄想にふりまわされることになるのだ。そのことを裏付けられるために、私は、自分自身のことをたくさん語ろうと思う。(表紙より)

 やっぱりこんな本かよ、とか言うツッコミは無しの方向で。
 第一感想としては、こういう考え方もあるんだなー、と言うもの。

 女子のそれに比べて、男子の性は肯定不足である、と言う考えは今更ながらに目から鱗でした。確かによくよく考えてみると、女子は初潮が来ると赤飯を炊くとか、そういう第二次性徴を肯定される場があるわけですが、男子と来たら精通が来ると対処に困ってこそこそ処理するのが大多数かと。例えばこういう事を男子でも第二次性徴を肯定される場があれば、ちょっとは性犯罪が減ったりするのかなーとも思いましたが、男子の精通を肯定される場ってのには、やはりどうにも違和感を感じます。何だか、新たな犯罪者が生み出された瞬間を肯定してやってるのと同義な気がしてきた。(何でだ)

 男は自分自身のごつごつした体に嫌悪感を覚えている、と言う考えが自分と一緒であった事は意外に感じましたが、そういう考えを「少女への性的に惹かれる心理」につなげるのは正直どうかなーと思います。「女性への性的に惹かれる心理」ならともかく。

 また制服に惹かれる(制服萌え)→制服萌えは学校萌え→「洗脳」の場としての学校→「洗脳」される制服少女を洗脳したい! と言うスライド構造には、もはや絶句するしかありませんでしたが。

 そして妙にロリコン男に対して攻撃的な感じです。そりゃぁ確かに俺自身も幼女に性行為を強要する男なんてパイプカットの挙句に強制労働だ! とは思ったりもしますが。
 そこからさらにロリコン男から、それが生まれる土壌=少女アイドル、写真集などの演出にまで発展していくのにはもう脱帽だぜ!
 でも少女同一願望にまで議論が進出していくのは正直首をかしげざるをえないような。

 って何か物凄く場当たり的な感想だなぁ。
 こんな感想でスミマセンですが中々おもしろいです。男が自分で自分自身の事を語る形式と言うのが自分はあまり見たことが無かったので。
 
 とりあえずまとめとしては、小さい女の子は大切にしましょう?(まとまってねぇよ!)