三雲岳斗『ダンタリアンの書架(2)』

ダンタリアンの書架2 (角川スニーカー文庫)

ダンタリアンの書架2 (角川スニーカー文庫)

ダンタリアンの書架』シリーズ第二巻。
 第二巻では、悪魔の名を冠した「ダンタリアンの書架」と対をなすかの如く、天使の名を冠した「ラジエルの書架」完成を目指すもう一人の読姫とその相棒となる教授が登場。
 幻書を本来持つべきでは無い者が引き起こした暴走を止め、幻書を回収するだけのヒューイ、ダリアン組とは違い、教授組は積極的に人々に働きかけ、新たな幻書を創り出そうとしていく。そのために必要なのは人々の狂気や恐怖と言った強い感情。そのためには戦争を利用するのが一番効率的、と思っているようなので、今後、教授組がダリアン達の大きな敵になる事は間違いが無い。
 ダリアンのデレ(笑)も順調に進行し、さくっと読めてそれで内容は深い。楽しく読み進めていける一冊だった。