朱川湊人『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』

ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント

ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント

 朱川湊人氏が描いた『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』がついに単行本化!
 二年以上かけてつづられてきた物語がこうして一冊になると、また感慨深い。
 TV本編の「ひとりの楽園」「無敵のママ」「怪獣使いの遺産」三話の脚本を担当したのも氏だが、放送当時どうも一話完結のエピソードとしてはイマイチ……。と思った人にこそオススメ。
 GUYS研修生ハルザキカナタ。この宇宙人嫌いで、他人を見下す癖のある、本編のGUYSクルーとは違って性格悪い、カナタと言うフィルターを通して語られて初めて、上記の三話は意味を持ってくると個人的には思う。
 最終話となる「幸福の王子」には書き下ろしもプラスされ、巻末には作者コメントつきの登場怪獣、宇宙人、メカニックのイラストも掲載!
 ウルトラ小説としても、SF小説としても一級品の一冊。