episode:「真の敵」
第一感想
ゼ、ゼロワンの土下座……ッッッ。
このビジュアルのインパクトにもう涙流すかと思った。ゼロワン、嗚呼ゼロワン! とただただ名前を呼ぶばかり。
何このケイタを守って死ぬフラグ!? ちょ、もう勘弁してあげて下さい!
以下感想。
ジーンからのメール
セブン達ブレイバーに送られてくるジーンからのメール。
それぞれセブン達を「先に起動している」と認識している。それはジーンの自我の芽生え=並列分散リンクの前触れとも取れるが、現在の段階では、ジーン一体一体がそれぞれ勝手に送信しているだけだった。
まだ自我も薄弱で、それを象徴するように「せんぱい」「おにいちゃん」「ちゅきちゅき」など、ひらがなばかりの赤ちゃん言葉なのが微笑ましい。
しかしどこの誰だ! ジーンに「おにいちゃん」だの「ちゅき」だの教えたヤツwwww
ジーンは量産型である分、ユーザーの性別や好みがより強く反映されているような気がする。すなわち、「おにいちゃん」「せんぱい」だの言ってるジーンは、自分の事を「妹」だの「弟」だの認識していると言う事か……!
否! これは単に「自分が後で起動した」という認識を表現しているだけにそこに込められた言葉に意味は無い!……と、思わないと、色々修羅場になりそうです。はふぅ(ヲイ)。
ネットワーク秩序法
伊達達が進めている計画は、すでに一般の新聞に載るほどに進んでしまう。
ネットに存在する、自由と無秩序をはき違えている連中を一掃するためには、もはや温い手段は不必要……と言うのは理解はできこそすれ、心情的には到底理解できるはずもない。
ゼロワンの三人のバディを初め、ゼロワンや彼が気持を受信した多くの犯罪者達。それによる被害者等、もうこいつこそ秩序と暴走をはき違えてるんじゃないかと言わんばかりの伊達だった。
そんな「真の敵」である伊達の企みがアンカー本社で行われている、と言うのも凄い皮肉だ。この地下にはアンダーアンカー本部があり、まさに元凶は真上に存在していたと言う事か。
フォンブレイバーの自我
フォンブレイバーが自我を持つ、と言う事に対し、ゼロワン事件以降危機感を持つアンダーアンカーの人間は、自然、セブン達によそよそしくなってしまう。
しかしケイタだけは、「セブン達が夢を見るなんて当たり前のこと!」と、自然とのフォンブレイバー達の「心」の存在を受け入れている。
電気信号と言う点で言えば、人間もコンピュータもさして違いは無い。だからこそ、どこからどこまでの動きが「心」で「心で無いのか」はSF的にも大きな焦点となりうる問題だが、ケイタはそれをあっさり乗り越えてしまっている。
それが生まれた時からネットワークの恩恵を受けて育った世代特有のものなのか、ケイタ自身が持つ優しさ故なのか……。
まぁ何にせよ、ジーンの声に苦しんでいたセブンがケイタの声で目覚める、と言うシチュが大事なのですよシチュがっ(くわっ)!
間明と桐原
アカツキ事件からこっち、間明の誘いを受けた桐原。
しかしわざわざ美作部長にも対面し、なおかつサードを預けていったのは、スパイフラグだと思いたい……!
だが、意外だったのが桐原とサードの関係性の捉え方。あの関係性が「人間が機械を隷属させる例」として機能していたとは……! 深いぜ!
ゼロワンアタック
間明の盗聴器/監視カメラを踏み潰すゼロワンの男前っぷりに燃えた! さすがゼロワン!
必要な苦しみ
夢の一件以来の苦しみを、ゼロワン、サードの前でケイタに告白するセブン。
自分の存在意義に悩むセブンの悩み、苦しみを受け入れて肯定するケイタが、もう……。達郎に続く青春模様!
「俺って何だ!?」→大人になるために必要なもの→それは解であり、成長でもある→自分に何ができるのか、を考える→全部必要な悩み!
見逃せないのは、さらにゼロワンの解に続く所。この辺りのフォローのやり方が、ケイタのエロゲー体質の所以か……!
ストレート・アタック
「真の敵」が誰なのか? それを確かめるべく、宗田の家に乗り込むケイタ。って、やり方がストレート過ぎるw
その前にもフラネット社に直接行く、何て無茶苦茶やってるしw
しかし間明と裏でつながってるのならある程度権力を持ち、アンダーアンカーの事も知っている人間=設立メンバーの内、実質的に権力を掌握している伊達と宗田の二人しかいない。そして実質的にセブンとゼロワンの二体のバディの納まっているケイタの身柄なら、「真の敵」ならそれを手に入れるため懐にも誘いこんでくるかも知れない。
そこまで考えていたとすれば、ケイタは実は頭がいいんじゃないだろうか? いや、本人、何も考えてい無さそうだけどw
ケイタの言葉
宗田と対面し、「真の敵」の陰謀をゼロワンの言葉を借りるケイタ。しかし宗田に促され、「友達の心を苦しめるのを許さない」とケイタ自身の言葉で表現する。
ネットワーク規制の問題も、フォンブレイバーの問題も、宗田の理想も、すべてはここにかかってくる事になるのかも知れない。
無秩序なカオスなネットワークの中、情報に流される事も溺れる事も無く、「自分の言葉」「自分の考え」をもってネットワークに参入する……と言う事が。
しかし画面の隅でいるあの亀ロボにはちょっと和んだ(笑)。あいつも、寿命長いなぁ。
間明とゼロワン
デモリッションを装備して。フラネット社に乗り込むゼロワン。隠れていたとは言え、あーたやる気満々ですね(笑)! いや、あれでパイプの中とか侵入していたんだろうが。
間明との会話の中で、セブンをバディ殺し=ケイタを殺害する事で、セブンの自我確立を促そうとする間明の企てを確信するゼロワン。
ケイタを守るため、
「俺の自我を使え!」から始まって土下座。さらにそれが受け入れられないと知って悔しさの余り床を叩くゼロワン……!
もうこの辺りの流れは、涙なくして見る事は出来ない。憎悪によって自我を確立したゼロワン。だが、それだけじゃないものも、確かにゼロワンは持っている。今回のゼロワン悔しさは、その憎悪だけでは無いもの、の敗北故の悔しさでは無いだろうか……?
美しい黄昏時
宗田が味方だと分かり、ケイタとの友情も深まって、美しい夕陽に見入るケイタとセブン、サード。人間とフォンブレイバーと言う違う存在が、しかし夕陽を美しいと感性を同じくする……。これぞ、人間とネットワークの明日未来と言える。
しかし一方で、ゼロワンはこの夕陽を間明の言う「人類の黄昏」と重ね合わせる事しか出来ない。美しい夕陽の後には、光の無い夜が来る。
次回はまさにその「夜」そのものと言っていい展開となりそうだ。
次回は
フォンブレイバー凍結!? そしてゼロワンに死亡フラグ全開いいいいい!?