『大決戦!超ウルトラ8兄弟』

はじめに

 こちらも『劇場版電王』と同じく時期を外してしまったが、『大決戦!超ウルトラ8兄弟』の感想を。
 実は二度観に行った作品でもある。一度目は不覚を取り途中で寝てしまい(ヲイ)、二度目でリベンジを果たした。入場者特典を二種類貰えたと思えば、オールオッケー(ヲイ)。
 また、カテゴリ的にはウルトラマンティガなんだけど、一応ウルトラマンメビウスに。
 そんなわけで、こちらもあくまで個人的な感想をつらつらと。
 以下感想。

「お祭り」と「覚醒」

 今回の映画を端的に表しているのがこの二つだと思う。
 昭和ウルトラマンと平成ウルトラマンの共演。多くのウルトラ作品に出演した懐かしのキャストのカメオ出演。さらに、パラレルワールドならではの数々の設定……。と、これらを「お祭り」と言わずに何と言おう。そう言わんばかりの豪華さだった。
 一方で、ストーリーは『ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟』と比べ、どちらかと言えば大人寄りのものになっているのが特徴的だった。
 大人になっても夢を忘れず、格好良く生きているハヤタ達に比べ、夢から逃げ、毎日を平凡に生きているダイゴ達。彼らが夢の一端を取り戻し、世界を守るためウルトラマンとして変身する――。そこから夢を叶え、遥か彼方、ウルトラの星へと旅立っていく。まさに「覚醒」と呼ぶにふさわしいとんとん拍子っぷり。
 観ていて思わず「おいおい」と思ってしまうほどとんとん拍子で逆に困るほどで、逆に言うと、夢を諦めず前に進もうとするその力の大きさ、その偉大さを見せられた。

天然ミライ

 今回の劇場版も実質的な主役はダイゴで、ミライは後半ほとんど出番が無かったが(笑)マイフェイバリットウルトラマンなので、ここでメビウスとミライについて。
 ウルトラマンの存在がTVの中だけの世界に、「本物のウルトラマン」と言う概念を持ち込む、大切な役割を果たしたミライ。
『アーマードダークネス』等ではカナタ相手に先輩風を吹かせていたミライだが、今回の劇場版では持ち前の天然っぷりをたっぷり発揮(笑)! やっぱり彼はこれがないとね!
 最もウケたのが、「新マン兄さん! 帰りマン兄さん!」か。ちょwwwwそのネタはどこで仕入れてきたwwwww
 メビウスとしても、新たな技を仕入れて、さらなる成長が発揮された。キングゲスラとキングパンドンを一人で撃破し、とりあえず、セブンには誇っていいと思うんだ(ヲイ)。
 ところで、メビウスインフィニティになったり、グリッターメビウスになったりと、メビウスはなんだかんだでおいしいポジションだなぁ。

ウルトラの星へ

 ラストにおいて、ダイゴ達は遥か彼方のウルトラの星へ旅立つ事になる。
 人間の持つ「科学」と「精神」。この二つがそれぞれ合わさる事で、宇宙へと飛び出すほどの、人間の光に満ちた可能性を見せた。
 人間の持つ光(物質と精神、両面から見て)は、無限の可能性を持っている。昭和と平成の合作とも言える『ウルトラマンメビウス』で提示された答えをさらに拡大し、壮大なものにしたラストだった。
 これでウルトラシリーズもいったん終了となると悲しいが、まだまだウルトラワールドは『ウルトラギャラクシー』などで継続して行く事が決まっている。
 ウルトラの光はどこまでも輝き続ける。自分も、そんな輝きを忘れないように生きたい。そう思わせてくれる映画だった。