25th sense.「安産祈願!こんにちは、赤ちゃん」

 ある山でがけ崩れが発生し、トンネルに人々が閉じ込められる事故が発生する。ザ・チルドレンは出動し救助活動を行うが、予期せぬトラブルに見舞われる。要救助者の妊婦の中の赤ん坊が、生まれてくる事への不安から念波を放出し、三人を妨害していたのだ。
 崩れる岩を前に、チルドレンには限界が近付いていて……?

第一感想

 兵部がまだ生まれてもいない赤ん坊にまで手を出す、真正ロリコンに……!
 原作のエピソードをシャッフルしたが故に生まれた不幸な事故……とは言い切れない所が恐ろしい(笑)。
 以下感想。

共存の道

 局長達バベルの目的は、ノーマルとエスパーが共存する世界。対して兵部達パンドラはエスパーとノーマルの共存は不可能であると語る。
 今回のエピソードでは、兵部側の理屈――共存がどうして不可能なのか? と言う部分に焦点が当たっているように思う。
 単純に、強力な超能力は日常生活では必要ない。今回の赤ん坊の母親のように、過ぎた力を持った子どもの保護者になった時、不安に思わない人間がいないだろうか。いや、いない。むしろならない方がおかしい、当然の感情だ。
 そう理解するのが「大人」であるが、恐れられる側から見れば簡単には承服できない理屈となる。結局エスパーは常に自分の力は人々の役に立つ、と証明し続けねばならない。まるでノーマルの道具のように。
 今回のエピソードの救いは、しかしそんな理屈を超えた部分で、ノーマルの両親がエスパーの赤ん坊を「生まれてきてくれてありがとう」と感謝している事だろう。ノーマルでもエスパーでも、存在してくれる事が嬉しい。
 何に関わらず、そう言ってもらえる事で「人」がどれほど救われるかが分かるエピソードだった。

次回は

 ついに破壊の女王予知キター!