episode:「こころのひかり」

 セブンと交戦したゼロワンは脚部を負傷。盲目の女性・純子に拾われる。間明の回収を待つ間、純子と会話するゼロワンは、純子が交通事故により視力を失った事を知る。
 拾ってくれた礼に加害者に復讐してやろうと持ちかけるが、純子はそれを拒絶する。人間がどうして復讐に走らないのか。疑問に感じたゼロワンは、純子を監視する事にするが……。

第一感想

 追いついたよ『ケータイ捜査官7』感想。
 今回の第一感想は、「とてもとても、美しい物語」。
 被害者が加害者を許し、贖罪の中にあった加害者が救われる。話にすれば本当にありがちな話なのだが、そこに被害者と加害者をつなぐコミュニケーションツール=ゼロワンの存在が物語に深みを与えている。
 いやもうとにかく……ゼロワンが……! なんだかもう、ゼロワンをとりあえず抱きしめて上げたい(気持ち悪いよ)。
 以下感想、

セブン対ゼロワン

 ブーストフォンも使わずあえて四肢で勝負する……。「歩くケータイ」の矜持を見た瞬間だった。て言うか、こいつら素敵過ぎるw

ゼロワンと間明

 必要最低限の事しか互いに干渉せず、「バディ」とも言えないドライな関係のように見えるゼロワンと間明。
 今回のエピソードで、ゼロワンの各種メンテナンスやサポートを間明が行っている事が判明した。どうやらゼロワンの脱走には間明が関わっているようだが……?
 しかしその背後に組織的なものは無いらしい。なぜなら、間明の食事はずっとカップラーメン(笑)。体に悪! どうやら、資金面では相当苦しいようだ……。
 あのクールな顔の裏で、毎日カップラーメンで生活するような暮らしをしているのかと思うと……。頑張って、間明(笑)!

六年の時間

 交通事故により視力を失った純子。自分は何も悪い事をしていないのに、突然視力を失ってしまった。友達も、世間も、すべてを憎んでいた事故当時。しかし、六年と言う時間が流れる中で、純子は少しずつ変わっていった。
 外に出るようになり、仕事も見つけ、合唱にも参加している。ハンディキャップは当然つきものだが、それにも負ける事無く日々を生きている。もう加害者を恨む気持ちも無い。
 だが、そんな心境はゼロワンには理解できない。これまで彼が関わって来た人間は、「自分」の意を通したがる者ばかりだったからだ。アンカー脱走のきっかけとなった、あの荒んだ過去もゼロワンにはしっかり残っている。
 そんな純子に戸惑いながら、ずっと見守るゼロワン。その姿からは、ゼロワンの「自分独自のロジックによって動く」と言う魅力が詰まっている。滝本が言ったような、「気づき」の前兆に、しかしゼロワンはまだ気づいていない。

つながる絆

 純子をひいてしまい、以後六年を贖罪のために生きる矢部。彼の出す手紙は、純子の母親が止めているため純子は知らず、また純子自身、自分の事を考えているばかりだった。
 他人の気持ちを考えたい。考えている。素直に気持ちを伝えたい。そんな彼女の想いを伝えたのは、何とゼロワン!
 純子と矢部の携帯電話をつなげ、会話を聞き、そして純子に感謝される。その間、あのゼロワンの血の涙が消えていたのだ! ゼロワンが涙を流すようになったのは、バディとのつながりが立て続けに切れたから。
 だが、その絆を結ぶ側に回った時、ゼロワンは本当の意味で癒され、涙が止まったのだろう。だが、ゼロワンは純子との会話を自分で切ってしまう。まるで、会話を続ける事で今の自分がいなくなってしまう事に気がついてしまったように……。
 またも血の涙を流し始めたゼロワン。今回の事件をきっかけに、ゼロワンは涙を止める術に気づく事が出来ると信じたい。

そして誘拐へ

 間明に誘われ、二機のブーストフォン・デモリッションとアナライザー。えっと、ゼロワンは虫型好きですか(笑)?
 次なる標的は、ケイタとセブン。呑気にオリンピックやってる二人。果たしてどうなる!?

次回は

 サブタイトルが「ケータイ死す」!? 一時間スペシャルで何だか凄そうな事に!