episode:「黒い過去」

 一年前。立て続けに三人のバディを喪い、ゼロワンが姿を消してから二か月。突如アンカー本部をウイルスが襲い、次々とフォンブレイバーが破壊されていく。ほとんど為す術も無いエージェント達の前に現れたのはゼロワンだった。

第一感想

 もはや一周遅れどころじゃないよな『ケータイ捜査官7』感想。
 今回のエピソードではゼロワンがやらかした事件が描かれる。これまで登場しなかったフォンブレイバーやブーストフォン。そして、あの滝本まで登場し、凄惨なゼロワンの過去が描かれる。
 以下感想。

一年前のアンカー

 美作がケイタに語って聞かせる一年前のアンカーの姿。現在のカッチリしたプロ集団! と言う印象とは違って、どこか素人臭い、まだ本当の脅威を人間も機械も経験しきれていない……。そんな未熟さを感じさせる。

エージェント達

 まずは何より滝本の帰還! いや、過去回想なんだけど(笑)。美作との恋人トークやゼロワンへ最後びしっとキメた言葉など、がっつりかっこいい所を持って行ってくれた。
 上でも書いたが、エージェント達がどこか素人臭さが抜けていないのが一番のポイントかな? と思わないでもない。特に瞳子とか(笑)。現在でスカジャン姿がメインなのも、今回の事件の教訓から……なのかも?

フォンブレイバーズ

 まぁまぁ萌えケータイがいっぱいだ!
 美作のバディであるセカンド。そして瞳子のバディであるフォース。一年前のサード。さらに量産を前提とした「一人っ子」ファイブ。さらに、まだ性格設定が決まっていないがシックス。そしてセブンの存在も語られる。
 これぞまさにケータイ大家族。長男ゼロワン。長女セカンド。二男サードで二女フォース。となるとセブンはあれでも一番末っ子って事になるのか……きゅんっ(笑)!
 残念ながらセカンドは大破。フォースは現在に至るまで修理中。だが、現代編での活躍に期待。

ゼロワンの過去

 フォンブレイバー一号機としてロールアウトしたゼロワン。しかしついたバディは立て続けに死亡。それも一人目爆死。二人目射殺。三人目自殺……と暗澹たるありさまだ。
 現在のフェイスパターンが「血の涙」を意味していた事にようやく気がつく。血の涙を流しながら、己の存在の理由を人間に問い続け旅をする孤独なゼロワン……。泣ける。

「あの男」

 ゼロワンをそそのかした? 謎の「あの男」。おそらく間明辺りなのだろうが……。
 まったく、余計な事を! しかし間明はアンカーのメンバーじゃないだろうか? せっかくの過去エピソードなのに、影も形も見えやしないw

探し求める/気づく事

 自分と世界をつなぐものは何か? なぜ世界はあるのか? そんな益体も無い答えを人間に求める事を宣言したゼロワン。しかし滝本はそんなゼロワンに、「探し求めるよりも気づく事が大切」だと言い放つ。
 自分の存在理由。意義を他人に問うか、はたまた自己に問うか、の永遠の問題だ。
 ゼロワンが「携帯電話」であれば、人間に問うのは当然の「スジ」と言うものなのだろう。フォンブレイバーに高度なAIが搭載されていると言っても所詮は携帯電話。人間に使われなければ、意味は無い。
 だが滝本はその直感で、ゼロワンの「意識」を見抜いたのかも知れない。解を求めるゼロワンの姿は、どこが人間と変わらないだろう。そこにいるのは、一人の――と言うより、一つの悩める意識そのものに他ならない。だからこそ、滝本は他者では無く内にある答えに気がつけ、とゼロワンに教えたかったのかも知れない。
 ゼロワンはその言葉を受信した。が、解は自らの思考で求めると、滝本の言葉をあえて蹴った。そんなところも、また一つの意識以外の何物でもないと言う証左だ。
 ケイタとセブンがゼロワンに送信できる答えとは? 二人の捜査は続く!

次回は

 次回は、ゼロワンが主役?