第23話「シロップが裏切った!?」
ローズパクトから、ナイトメアの侵攻の際喪われたパルミエ王国の王冠が現れた。しかし何故王冠が歪んでいるのか、それはドーナツ国王でも分からなかった。だがココはかつてシロップとの約束を守れなかった事を悔いるばかりで……。
その頃、シロップの前にアナコンディが現れる。シロップの素性を書いた報告書と引き換えに、ローズパクトを渡すよう要求してくるのだが……。
第一感想
今年の劇場版が気になる!
前作のミラクルライトをストレートに受け継いだミラクルライト2とか。パワーアップしたプリキュアのデザインとか。何より短編映画のプリキュアオールスターズとか! ぜ、全員登場ですかー!?
……み、観てぇ……! し、しかし今の自分が映画館に行ってプリキュアを観るのはある意味犯罪! くっ、一体どうすれば……!……誰か! 誰か自分にアポトキシン4869を(ヲイ)!
今週も超絶良作画で息を呑む二五分間でした!
以下感想。
歪んだ王冠
ローズパクトから出された王冠。それはナイトメアが襲ってきた際無くなったもの。そもパルミエ王国とその周辺四王国にとって王冠とは、国民みんなのエネルギーが集まったもの。それが何らかの理由で力が使えなくなった……。
単純に考えると、この「歪み」が現在の王様(=ココ)の悩みを表してるものなのだろう。悩みを自分一人で解決しようと抱え込み、他人の力を借りる事をしない、まさに現在の状況そのものを。
ココが他人……この場合、他ならぬシロップにしっかり自分の悩みや決意を訴えてシロップにそんな思いを理解してもらう。それにより、王冠の力も使えるようになるのではないだろうか。
果たせなかった約束
これまで仲が悪かったココとシロップ。今週、その謎が明かされた。
空が飛べる。過去が分からない。そのせいで、孤立していったシロップ。彼のため、キュアローズガーデンを探す事を約束したココ。しかし、いくら頑張ってもその場所は分からない。結局、シロップは「自分の事なんて誰にも分からない」と思いココの前から去って行ってしまったのだった。
……。え? これだけ(ヲイ)?
シロップが妙に嫌味ったらしい言い方してるから、もっと酷い事をココがしたのかと思ったら……。これじゃあ、完全にシロップの逆恨み……以前の問題だろう。
他人が自分の事を分かってくれません。だから嫌味を言うんです。じゃ単なるヒネた馬鹿だろう。自分で自分が頭が悪いと大声で叫んでいて、恥ずかしくは無いのだろうか。
これでシロップがツンデレ美少年で可愛げのある所を見せてなかったら「コイツは単なる馬鹿です。焼き鳥にでもすればいいと思います」で終わってる(ぇ)。
まぁ、シロップからしてみれば、孤立しがちだった彼が初めて期待した人物がココだったのだろう。しかしいくら待っても、ココには結局、何も分からなかった。ひるがえって、ココに期待した自分が馬鹿みたいに感じてしまった。結局、自分と言う存在に失望してしまった。
今までココにキツイ事を言っていたのは、結局、「自分は何も無い存在なのだ」と自嘲しているのにも等しい。
そこでシロップがこれからやっていこうと思うならば、今度は彼自身が「自分の思いをココに届ける」事をしなくてはいけない。そしてココ任せにせず、自分独りだけでやるのでもなく、二人と、そしてみんなとキュアローズガーデンを探すのだと、言わなければならない。
まぁとりあえず、謝意を伝えろ(笑)。
瞳の信頼度
アナコンディに過去とのぞみ達の身の安全と引き換えにローズパクトを持ってくるよう取引を持ちかけられたシロップ。
のぞみからあっさりローズパクトを借りられた事、そしてそのまっすぐな笑顔に罪悪感に囚われるシロップ。まぁ当然な事で。あの笑顔を後ろ暗い人間が見たら、そりゃもう「重い」よ。色々な意味で。
しかし、その後のココの瞳はいただけない。相手をまっすぐ見る事ができず、瞳が泳ぐ泳ぐ。あんなものを見せられたら、のぞみとは違う意味でたまらない。自分とはコミュニケートしたくないとかと悔しいやらムカツクやらで、勢いで飛び出す事も仕方ない。
……とりあえず、相手をまっすぐ見るのは大切、と言う事で。
アナコンディの報告書
よ、読みたい……! 内容云々はともかく、「あの」アナコンディが書いた報告書……(ぇ)!
文章書きにとってはまさに宝のような内容に違いない……!
一人の力、みんなの力
結局、今週のエピソードはこれに尽きると思う。
一人では結局、間違ったり、立ち止まったりしてしまう。ローズパクトをアナコンディの所に持って言ってしまったシロップ。シロップを止められなかった事を悔やみ続けるココ。
だが、みんなの力をまとめれば、不可能と思える事もできてしまう。それが国民みんなの力を王冠として持つ王様であり、ネバタコスにくっついてエターナルに行ってしまったプリキュア達のように。
使い古されて手垢がつきすぎたテーマではあるけれど『プリキュア5』はそれを新鮮に、嫌味無く言ってくれるのが素敵な所だ。
恐るべきプリキュアパワー
そんなわけで、作画がいい時のプリキュアは怖いぜ〜! とばかりにネバタコスが、ホシイナーが、プリキュア5が、ミルキィローズが動く動く!
ミルキィローズの奇襲とか、ミント、アクアの肘なんかは本気で痛そう。激獣ウルフ拳以上に肘が入ってるね! 普通の人なら、死んじゃいます☆
エメラルドソーサーがすっかり盾として使われていたり、プリズムチェーンでネバタコスにくっついてエターナルに行くなど、相当技の使い方が巧くなっている。そりゃまあ毎週のように怪物と肉弾戦メインに戦っていれば巧くもなるか。ヘタにナンパとか、しないように。特にのぞみに手を出すと、色々な人達にヒドイ目に合わされます(笑)。