『Power Rangers Jungle Fury』感想その14「その絆は海を越えて!『狼と実況蝿』」
発音は某「わっち」な狼と「ルル」な商人アニメ風で(笑)。
アメリカ版『獣拳戦隊ゲキレンジャー』『Power Rangers Jungle Fury』感想その14。今回はゴウとバエ同様、海を越えて絆を結んだRJとFlitの話。
以下感想。
RJ、再び狼男に
今回のエピソードは、日本本編でゴウとバエの絆を確固たる者とした修行その27「ベランベラン!燃えよ実況」を下敷きにしたエピソード。
ロンじゃないよ、Beamだよ
GrizzakaがRJを倒すために、壷の中から謎の煙(これが公式サイトではBeamと訳されてる)が放たれる。これこそ、狼男となってしまう暴走状態を克服したRJを再び暴走状態へと戻すものだった!
日本本編ではロンの介入だったわけだが、『Power Rangers Jungle Fury』では未だロンのロの字も登場していないので、こういう形になったのだろう。でもBeamと言うより煙だよなぁ、これ(苦笑)。
これにより、再びRJが暴走してしまう。
Flitの過去
RJを助けるため、ピザ屋にまでやってきたFlit。ここでの彼の描写は、こういうトゥーンものに強いアメリカならではで、一瞬だけ目が飛び出したりとか、中々に面白い。
他のRangerに羽をつままれたりしながら、彼は自らの過去を語る。
かつての一万年前の戦い(『Power Rangers Jungle Fury』ではこうなってる)FlitはCamilleとの戦いで蝿の姿に変えられてしまい、食べられてしまう。そしてFlitに食べられた事でCamilleと離れては生きていけない体になってしまった。
ここで手が込んでいると感心するのは、過去のCamilleの髪型も違っているところ! メレも変わっていたが、Camilleも変わっていたりする。この辺り、原作を大切にしてくれていると嬉しくなる所だ。
もう一人の自分
RJはFlitの放つ超音波(言言霊……は使いませんでした。分かりにくいからかナァ?)は、もう一人の自分=狼男との戦いの中にあったRJにメッセージを伝える。
「RJが狼男=Wolf Beastと再び一つにならなければならない」と。
そして狼男を倒すのではなく押さえつけ、再び一つに融合した事でGrizzakaが放った光から解放される事になった。
こういう「もう一人の自分」ものは、やはり欧米の方が一枚上手だ、と素直に感心する。考え方の違いだが、日本ではもう一人の自分なんて厨設定以外の何者でもないものなー。大前提として、神様は人間に酷い事をする。
だから崇め祭りたててなでめすかすのが基本的な認識/やり方で、どちらも同じ「神」。汚いものを受け入れる、と言うよりは「水に流してどっかに捨て去る」と言うのが日本のやり方だ。事実ゴウも狼男を殴り倒しているし(まぁ、あれはゲキレンジャー対ロンの前哨戦のようなものだったわけだが)。
こうしてRJは無事敵を倒し、FlitもCamilleに回収されて助かった。
RJとFlitは互いを「フレンド」「バディ」と呼ぶほど親密な関係になり、ハッピーエンドで終わった。
孤独のJarrod
だが、Jarrodはそうはいかない。
Dai Shiに取り憑かれているとはいえ、本体はあくまで人間のJarrod。Grizzaka達が人間のいない、獣人だけの惑星にしようと目論んでいるのを聞いてしまう。
Camilleの助けも断り、たった独り「Rhino Nexus」への地図を手に、旅立つのだった。
ここらへん、味方フラグが立ったなー、と邪推する所だが……。新たな展開に期待だ。
次回は
ついに五人目、Rhino Ranger登場!