『コードギアス 反逆のルルーシュR2』TURN 13「過去 から の 刺客」

 ジェレミアのギアスキャンセラーにより記憶が戻ったシャーリー。疑心暗鬼に陥り取り乱す彼女だったが、ある事件からルルーシュがたった独りである事を感じ、力になろうとする。
 一方その頃、改造人間となったジェレミアがルルーシュを探し、アッシュフォード学園に現れていた。

第一感想

 ふおおっ! なんぞこれえええええ!? 
 こんな頭悪い感想ですみません。でもこれだけしか言えない位の衝撃ッ! 毎週毎週『コードギアス』はやりすぎなくらいやってくれる! 
 以下感想。 

新OP/ED

 FLOW/ALI PROJECTと、第一期前期OP/EDのコンビに帰還。OPもEDも基本新作で構成されている気合の入りようだ。いや、きっと普通なんだろうけど。『解読不能』は好きなんだけどなー。比較されて貶められるんだろうなー。ちきしょうめ。
 OPを観ると、ランスロットや紅蓮可翔式は新型に変更され、カレンもブリタニア側につくらしい。新しいフロートユニットがかっこいいな。後、咲世子、その服は何だw

二つの衝撃

 今回のエピソードで何が衝撃的だったかと言うと二つある。それはオレンジ……否、ジェレミアがルルーシュを探す理由。そしてシャーリーの死だ。

忠誠のジェレミア

 改造されてまでルルーシュを捜し求めるその理由。それは、彼の忠義がルルーシュの母・マリアンヌを守れなかったと言う苦悩から発生したからであった。これは確か、DVDの特典辺りで明かされた設定だったか?
 汚名を晴らすために暴走するのではなく、あくまで高潔な騎士として振舞う姿に全オレンジファンが息を呑んだ。
 ゲフィオンディスターバーで動きを封じられながらも、最後の最後まで忠義を貫いた……もはや、彼をオレンジとは呼べない! これからは黒の騎士団の改造人間ジェレミアとして、ルルーシュのために戦うのだ!……でも、たまにオレンジって呼ぶぐらいならいいよね(ぇー)?

シャーリーの最後

 ギアスによる記憶改竄がすべて解除され、すべてのあるべき姿を思い出したシャーリー。
 最初はルルーシュとスザクが共犯とすら考えたが、ぎこちない二人の態度からルルーシュは独りなのだと実感。スザクがつけた警官から逃げ出し、たった独り世界と戦うルルーシュを助けるため、再び銃を取る。
 だが、出会った相手がロロだったのがまずかった。シャーリーの知る世界では、ロロは弟として存在できない。ロロの存在理由を奪う恐れのあるシャーリーの存在は絶対に許容できるものではなかった。
 シャーリーはロロに射殺され、その最後をルルーシュに看取られた。もはやギアスですら意味を成さない致命傷。しかし彼女が最後に残したのは、ルルーシュに取っても、後の展開にとっても重要なものとなる。

許せない/許したくない

 ユーフェミアを最悪の殺戮者として殺したルルーシュを許せないスザク。だがそんなスザクに、「許せないのではなく、許したくないのだ」と言う。
 ルルーシュが父親を殺したと思い出していたシャーリー。しかし憎いはずの敵であっても、どれほど記憶を改竄されても、シャーリーにとってルルーシュは憎む相手ではなく、愛する相手であった。
 どれほど憎い相手でも、犯罪者でも、好きな相手なら許してしまう。むしろ傷つける人間から守ってあげたい。力になりたい。
 美しいようでどこまでも利己的な人間の身勝手な一面だ。まぁ、人間なんて最後は「善悪」ではなく「好き嫌い」で物事を決める生き物だから、そういうものなんだろう。「嫌い」に分別された人間にはとんでもなく理不尽な話だが。
 それはともかく。
 それはスザクやルルーシュも同様であると言える。
 スザクはルルーシュがいくら憎い相手と言えどもいざと言う時には一緒に行動してしまう。笑う事もある。だって、二人は未だ親友なのだから。
 そしてルルーシュは、父親が許せない。その一年が、愛する母親と妹のために現在の騒乱を引き起こしている。絶対に許せない皇帝であっても、だが、母親が情を交わした父親なのだ。
 二人には絶対に許せないものが存在するが、同時に、それに囚われていてはシュナイゼル、皇帝、V.V.、果ては彼らが殺そうとする「神」には抗う術も無いだろう。許せないのか、許したくないのか。自らの思考の枷から、最初に解き放たれるのはどちらになるのだろう。

V.V.が倒すべき神

 コーネリアに殺されても、C.C.のごとく不死身であるV.V.。その目的は「神」を殺す事。
 だがV.V.の物言いを聞く限り、神とは人格のある何者かではなく、むしろ自分達を争わせる「システム」であるような印象を受けた。それがC.C.やV.V.。果てはギアスにいたる超常能力の源泉とも言うべき何かであるのかも知れない。
 ならば、C.C.達の「契約」とは、外部から異分子=ギアス能力者=普通の人間を取り込んでシステムを破綻させる。つまり、「自分達の死」であるのかも知れない。

その他

 色々と、他に気になった事を箇条書きで。

玉城の能力数値

 ひ、低っ(笑)!? まぁ、その通りだけどwwwww

咲世子、アクション!

 咲世子の超絶アクションが今週も披露! でもジェレミアを「改造人間」と断じるなど、やはりちょっとズレてる。いや、立場的には確かに仮面ライダーだけれどもw

ヴィレッタと扇

 何度も別れて、もう会うはずは無かったのに、それでも何度も出会ってしまう二人。ヴィレッタはルルーシュから解放される機会を探るため、敵と味方の間を行ったり来たりしているようだが……。二人が対面する機会が楽しみだ。

ロロ

 ルルーシュにとって、ある意味スザク、皇帝以上の爆弾。それがロロ。シャーリーがナナリーが妹である、そう思い出した途端射殺する男である。もはや常軌を逸していると言っても過言ではない。ルルーシュが「ボロ雑巾のように使い捨てる」ために利用した兄弟の情が、今回シャーリーを殺してしまった。
 ジェレミアでは無く、彼こそが本当の「過去からの刺客」。
 微妙に第一期とシンクロしている『R2』。まさかとは思うが「血染めのユフィ」に相当する後半では、ナナリーをロロが殺す……なんて展開もありえるのかも。

次回は

 悲しみにくれるルルーシュ。しかし……ギアス狩りと称し、V.V.の魔の手は迫り続ける!