川崎美羽『.hack//黄昏の碑文(1)』

.hack//黄昏の碑文 I (角川スニーカー文庫)

.hack//黄昏の碑文 I (角川スニーカー文庫)

 勇者カイトと女神アウラの再誕を描いた『.hack』。
 アウラを殺すための八相を利用して何かを取り戻そうとしたキャラクターを描いた『.hack//G.U.』。
 そしてそのシリーズ根幹を成す『黄昏の碑文』がついにノベライズ! いやあ、出版されるまで長かった(笑)。あの時何があって出版しなかったんだろ? そんな事はおいといて、以下感想。
 以下感想。

感想

 甥ハロルドの家に父親と一緒に遊びに行った主人公ララ。彼女はハロルドがプログラムしていたfragmentの世界にログインしたまま、現実世界に帰還できなくなってしまう。そしてそのまま、波から世界を救うため、夕暮れ竜を探す一人となる。
 ログアウトもできず、次第に現実の記憶を忘れていき、その上『黄昏の碑文』通りに物語は進まず、そもそも『黄昏の碑文』自体未完の作品で終わりが分からない……と、にっちもさっちもいかない状況。
 そうっとしておけばよかった部分でもあるが、それをわざわざ文章にしたと言う事はそれにそれなりの意味があると言う事のはず。未完のストーリーの行く先を楽しみに待っていよう。