第17話「レッスン・マイウェイ」

 一九八六年。
 音也はデートと引き換えに、ゆりからマミと言う少女の家庭教師を引き受ける。しかし音也はバイオリンを弾かせるどころか、まったく関係の無い事をさせるばかりで……。
 二〇〇八年。
 キャッスルドランへ回収された渡。渡はガルル、バッシャー、ドッガらに見守れ、自宅へ戻される。大村、大ちゃん。好きになった相手はすべてファンガイアだった。自らがファンガイアと戦う意味とは何か。思い悩んだ渡は旅に出かけるが、そこでアーチェリーの選手・マミと出会う。

第一感想

 脚本担当・米村正二氏。
 あれ、脚本担当井上じゃない? と思ったけど、劇場版の作業をしているせいだろうか。劇場版は渡と音也が共演(するかも?)と言う事で期待が膨らむ。第1話から脚本担当もしているし、劇場版『アギト』の時の様に傑作が予感される。
 しかし、米村氏になったせいってわけじゃないだろうが、妙に名護がボロボロにwww
 ふっと頭に、「なぜ私は走っているのですか!?」と文句をつける名護の姿が浮かんだりwww
 あたらボタンに執着する名護は滑稽だが、それでも対人戦闘にイクサを使わない姿勢はさすがだ。アレだけコケにされれば、パワードイクサーで車をキャッチするぐらいするかと思ったのにw
 以下感想。

音也と次狼

 ルークと言う強敵を相手に共闘した経験からか、はたまたゆりが見ているからか、ずいぶん戦いの雰囲気が和んでいるように思えた。何と言うか、悪友めいた関係性にシフトしているような。
 次狼的にも音也とイクサを利用する事はカードの一つなのだろうから、後の展開にも期待が持てる。
 二二年後、次狼は「音也と約束」し、息子である渡に力を貸している事だし、音也と次狼の二人はそれなりに互いを認めあう関係になっていくのだろう。
 まぁ、バッシャーやドッガ達はそうでもないようだけど(苦笑)。

二つの時代のマミ

 二二年と言う時を挟んで展開する『キバ』だが、今回はそれを利用したドラマ作りが眼を引く。次狼→ガルルもそうだが、今週はマミと言う一人の女性である。

少女・マミ

 両親ともバイオリニストだが、オーディションを控えスランプに陥った少女。
 音也とは反発を繰り返しながら、言う事を聞かされる。音也と言う本物の天才相手に、自称天才少女はどう反応するのだろう。結局、音也のせいで(色々な意味で)バイオリンの道を諦めそうではあるが。
 それにしても、ナイスキックw

アーチェリー選手・マミ

 二二年後、アーチェリー選手として渡の先生となったマミ。渡が音也の息子と知らぬまま、傷心の渡を慰める事に。そして、ゆりの娘・恵と渡の取り合いに発展w
 しかしファンガイアへのトラウマで彼女は今回もスランプ中。
 彼女が渡に関わった分、渡が彼女に返す。自分が「凶悪な」ファンガイアと戦う事が、彼女達のような人間を減らしていく、と言う事に実感として気がついていく事が渡の戦う動機となっていくのではないだろうか。

旅する渡

 家から出た子どもが挫折した時、子どもはどうするか? 何をするだろうか? 答えは旅に出るのである。
 と言うわけで、マシンキバーで旅に出た渡。うーむ。凄く普通にツーリングです。つくづく渡が引きこもっていた理由が良く分からない。母親の死とか、行方不明が関係しているのだろうか。そういえば、父親ばかりで母親の話がカケラも出てこないが。父親の話を聞いて覚えていると言う事は、渡が物心がつくまで生きていた、と言う事だろうし。
 戦う動機に悩み、旅に出た渡。旅先で出会った人と触れ合い、「違う土地」で改めて他人と触れ合う事は、世間知らずの渡に取って、やはり大きな収穫を持つだろう。
『キバ』のエピソードは父子二代の宿命の物語だが、いざ蓋を開ければ、完璧に渡のビルドゥングスロマンだ。

キバットの風邪

 ……もう、その事に関しては触れまい。しかし気になったのは、キバットが「ファンガイアと戦う理由」だろう。
 やはりそれは「余計なことを考えるな!」の一言に尽きる。ファンガイアを倒す事はキバットにしてみれば当たり前の事であり、駆逐すべき対象にしか過ぎない事をうかがわせる

フェイクフエッスル

 ついに登場、イクサの左腰のフェイクフエッスル。
 キバのフエッスルと同じ音を出す事により、ガルル達を誤認させアームズモンスターを奪い取るシステムのようだ。直接召還もできそうではあるが、それは次回以降か。
 しっかし、ガルルセイバーを手にしたイクサの暴れっぷりが尋常ではない。あれでガルルの影響を受けてないのだから、名護と言う男は、本当に怖い。もはやチンピラだよ。

次回は

 ドガバキフォーム登場! 予告を観る限り、悪い意味でカオスだ(ヲイ)。