椎名高志『絶対可憐チルドレン(11)』
- 作者: 椎名高志
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/11/16
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 36回
- この商品を含むブログ (103件) を見る
第一一巻には「面影」「黒い幽霊」が収録。
以下感想。
「面影」
ついに来た! 皆本のコメリカ時代の彼女との過去を描いたエピソード。エスパー・キャロラインの中に発言したもう一つの人格・キャリーがその正体。
まるで子守りをするために生まれてきたような男(笑)皆本の育成っぷりはこんなところでも発揮されていたわけで。
しかし彼女を愛してはいたものの、キャリーはいずれキャロラインの人格と統合される運命にあった。キャロラインとキャリーが別人格である以上、キャロラインの人生を考えないわけにはいかない。これが「スキャンダルの館」の時の「愛していたけど、だから別れた」の真相だった。
皆本には、蕾見管理官がどんどん推進している「デキちゃえ」計画の本質である、「君さえいれば何もいらない」と言う言葉を言えるかどうか、そんな疑問を呈された。
「黒い幽霊」
このサブタイトルにはルビに「ブラック・ファントム」とふってある。どこの黒い幽霊団? と思わないでもないネーミングなので、狙っているのかも知れない。
さてそんな黒い幽霊は、ノーマルの犯罪組織。しかしエスパーを洗脳し、暗殺者に仕立て上げるという兵部曰く「普通人の黒い意思」。洗脳されているエスパーを解放する、それが出来なければ殺す、と言う本物の汚れ仕事をチルドレンに代わり請け負う兵部。しかし薫は、本人に秘められた「エスパーを守ろうとする力」により、兵部の下へ向かってしまう。
ココにきて、なんとバベルとパンドラ両者共通の敵となりうる存在が登場。皆本、兵部がノーマルとエスパーの枠を越え、協力し合うというフラグだったりするのか?
書き下ろしは、どこまでもニブい皆本の肖像。まぁ、これが皆本だよ、うんw