『獣拳戦隊ゲキレンジャー超全集』

「激獣拳、免許皆伝」
「この一冊で激獣拳の奥義を極めろ!!」
「読書の仲にも修行ありじゃv」

 こんな文句もまぶしい、『獣拳戦隊ゲキレンジャー超全集』発売。
 ポスター、ゲキレンジャーキャラクターファイル、リスト、ゲキワザ完全リスト、ジャン語辞典、ストーリーガイド、臨獣、幻獣拳全拳士リストなど、基本的なところは全部押さえてあるのが嬉しいところ。
 しかし、キャストインタビューやスーツ設定などは収録されていないのが哀しい……orz
 以下感想。

ポイント

 注目すべきは、やはりツッコむところ満載のコメント群。

ジャンと理央

生涯のライバルは理央。互いにそれを直感した。

 一目ボレの上、両思い!?

赤ん坊レツ。

敵に赤ん坊に戻されたレツ。最初から美形!

 ファンタスティック・テクニック……!

メレ

激臨の大乱の頃の姿。トレードマークの巻き毛?はまだない。

 この頃のメレはまさに妖艶の一言。しかし、あれって巻き毛?……ま、巻きすぎ!?
 などなど。

ストーリー

 電影版含め整理されてあって、特に電影版が修行その18「シャッキンキーン!身体、強い」とその19「ゴキンゴキン!理央と対決」との間のストーリーであった事が判明したのは大きな収穫。
 電影版でヤンを倒すため激獣拳と協力してしまったために、カタとラゲクが理央の中の激獣拳の存在を指摘し、それを打ち倒すため理央が出陣した――と言うストーリーが理解しやすくなった。
 獣拳の名誉のためにゲキレンジャーと共闘という形を取ったものの、それは臨獣拳ばかりでなく頭首その人が激獣拳まで肯定する事になってしまった。
 一方ゲキレンジャーの三人は、トライアングルの力でヤンも倒せたし、自分達の成長を感じ取った上で強さを確信していた、と。
 こういう理解のしやすさは、臨獣、幻獣拳にも現れていて、臨獣拳の紋章の色が銀色であるのに対して、幻獣拳の紋章の色が同一デザインであるのに対し金色と、実にわかりやすいパワーアップと上下関係を示している。ロン、こんな所でノリノリの自己主張w
 また『獣拳戦隊ゲキレンジャーVSボウケンジャー』のネタバレ的記事も。チーフの野生児(ジャン)フォームとか、宇宙から帰ってきてもこのテのコスプレはお手の物だな、チーフ(笑)!

塚田Pの手記

 これは本書の最大の見所。
 その中の「明日死ぬつもりで生き、永遠に生き続けるつもりで学べ」と言うのは『ゲキレン』世界を如実に現していて深いよナァと感嘆。
 結局、アクションがどうとかアクションスターの名前をもじった師匠とか言う前に、

戦う宿命の拳士達は日々、高みを目指して、学び、変わる。 

これが『ゲキレンジャー』と言う作品の全てだったんだと感じる。
 余談ながら、塚田P、お子さん誕生おめでとうございますと〆に変えて。『ゲキレンジャー』と言う作品をこの世に生み出してもらって、ありがとうございました。