『ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス-』第24話「逆鱗 -消えゆく明日-」

 カズキと共にシャトルで宇宙へと上がるジン。一方、ライナ達ISDAドラゴノーツは、対タナトスCSSを使い、タナトスとのコミュニケーションを試みる。その結果、ジン達はタナトスが作り出した空間で、タナトスとのコンタクトを試みるが……。



 タナトスに使う兵器を使って、まさかのコミュニケーション! おまけに「あの二人」の再登場と、オールメンバー総登場で、ラスト三部作の第二回、スタート!
 以下感想。

タナトスとのコンタクト

 CSSアイギスを利用して、タナトスとのコンタクトに臨むライナ。強力なタナトスの力とドラゴンとの絆を知るライナ達らしい戦法。エクスフォードフォースが対タナトス用兵器を散々見せつけただけに、この存在はまさにコロンブスの卵的な思いもよらない発想だった。

タナトス

 無限の意識の集合体であり、ドラゴノーツ達の前にアキラとマキナの姿を使って姿を現したタナトス
 その意識と言うか認識は、まさに異次元。ほんとにコレは、別の世界の生き物なんだな、と言う事を見せつけた。トア達オリジナルドラゴンは細胞と同義。それが人間とレゾナンスした挙句、愛など何だの言い始めたら、そりゃ汚染されたと思う。
 おまけに、トア達はもはや「抜けた髪の毛と同じ」とまで言い出すのだから恐ろしい。
 そしてその正体は、惑星より巨大なサイズの一匹のドラゴンだった。もはや生命体だとかどうとか、そういうものを超越したラスボスだ。普通のドラゴンでさえ亜光速で飛行できるのだから、まさかこれも、亜光速で宇宙を飛行できたりするのだろうか。うわぁ、嫌な想像ッ。

生と死

「人間とレゾナンスして汚染されたドラゴンはいらない」「原因となった人間は滅ぼす」。
 ライナ達とタナトスとの交渉は決裂に終わり、ライナ達はタナトスが作った空間から弾き出される。しかし、ジンだけはギオに導かれ、未だタナトスの内部にいた。
 そこでジンはギオと、トアはタナトスと意識を融合させたアーシムとガーネットに出会う。
 ギオはともかく、アーシムとガーネットの存在はまったく予想していなかったので物凄く驚いた。一体この二人、どういう経緯でタナトスと融合したのやら。一年前のギオは当時タナトスの後継者でも何でもなかったので、タナトスがこの二人を融合したのだろう。
 何せギオを後継者に指名したのはタナトスであり、そのギオに殺されたのがこの二人なのだから。この一年で二人からギオの情報を共有して、その上でギオを後継者に指名したのかも知れない。
 閑話休題

ジンとギオ

 一年前、隠れ家で過ごしていた時の様に、それぞれ別の人格を持つ生き物だから互いに生きていける。だからタナトスと融合するのは、永遠の命でも何でもない、とギオに言うジン。

トアとアーシム&ガーネット

 すでに死が目前に迫っているトアと、死んでしまったアーシム&ガーネット。後者は特に、死んでからその関係が哀れと感じた二人だけに、「死が素晴らしいと?」と言う疑問には看過できない重みがある(死んでも嫌な奴なのは変わらないが)。
 しかし、だからこそトアの「死ではなく、生きている事が素晴らしい」と言う言葉には、こちらがハッとさせられるほどの輝きがある。
 最後の一秒まで一緒にいたいと、そう言うトアの願いとそれを素晴らしいといえるトアの男気が光る。

「ジンは誰も出来ない事をやってくれる!」(byカズキ)

 ジンはトアと。トアはジンと。それぞれ一緒にいたいと願い、タナトスのくびきから脱する事に成功した。と、そこでタナトスに一緒に生きると宣言するのがトアであるところが、また『ドラゴノーツ』らしいところだ。そこは一応、男らしくお義母さん(タナトス)から娘をいただいていけよ、とジンに言いたいところなのだが、そこはそれ。それが王子様・トアの役どころなのだ。
 しかし、その行為に人間の可能性を見たタナトスは、人間を滅ぼすことをやめ、人間すべてと融合する事を決定してしまう!
 ジンが誰も出来ない事をやってのけたー(笑)!
 笑うところではないとは思いつつも、つい大爆笑。より悪い方向に持って行っちゃったよこの子!

そして最終決戦へ

 真の姿を現し、地球上へ向けてオストルムの大群を送り込むタナトス。これに立ち向かうドラゴノーツと、抗タナトス因子を持って地球から飛び立ったノザキ。
 正直、あのタナトスが相手では戦力差は歴然。ノザキが抗タナトス因子を使ってタナトスを弱らせた後、ジンとトアがタナトス相手にレゾナンスして動きを制する、ぐらいしかやりようはないんじゃないだろうか。
 とは言え、そんな妄想はよそに、最後の最後まであのノリで引っ張っていった次回予告と共に、いよいよ最終話! ワクテカしながら待ってみよう。