椎名高志『絶対可憐チルドレン(9)』
- 作者: 椎名高志
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/05/18
- メディア: コミック
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第九巻は、前巻の続きである「ギフト・オブ・チルドレン」「スキャンダルの館」「マジック・ガールズ」「国王陛下のチルドレン(1)(2)(3)」を収録。
以下感想。
「ギフト・オブ・チルドレン」
第八巻から続くエスパーと言う強烈な「個性」に対して、能力に目覚めた少年とその父親を通して、皆本の返答が描かれる。
能力は「何か意味があって神から与えられたギフト(=神からの贈り物)であり、祝福しなければそれに背くことになる」と言うのが皆本の答え。チルドレンに贈った新型リミッターが能力を抑えるよりもパワーをアップさせる事に重点を置いているのも、皆本がチルドレンの能力を祝福し、それを伸ばす方向へ導きたい、と言う想いを感じる事が出来る。
「スキャンダルの館」
一息抜いた完全ギャグ編。
バベル主要キャラクターが、かつて兵部が射殺されそうになった蕾見管理官の別荘で新年会。「今夜は無礼講!」というワケで、当然ハンターに変わるチルドレン達。しかしそこに、紫穂をも卒倒される謎の人物が現れる!? と、あるキャラクターの驚くべき真実が明らかになる。
その一方で、皆本がコメリカ時代につきあっていた助成の存在が示唆され、チルドレンがおおいにやきもきし、蕾見管理官を初め多くのキャラクターがなだれこみ、ついに皆本がキレ……とまぁ、ある意味ここでは語り尽くせないギャグ回だった。
平たく言うなら、キレた皆本は最強。
「マジック・ガールズ」。
こづかい稼ぎに銀行強盗にやってきた澪とマッスルとチルドレン達が協力し窮地を脱するまでを描く。
澪の、
力を合わせたエスパーのすごさ、見せてやんなっ!!
と言う言葉どおり、チルドレンと澪が力を合わせる事がこのエピソードの肝だが、彼女達を見守る大人の視線がまたいい。
相変わらず彼女はほどよくお馬鹿な娘で、
「? 空気抜いたら何が困るの?」
は、名言中の名言。
もちろんマッスルもマッスルで(?)、
金に金がぶつかり合う激痛―――――――ッ!!
とかやっていたりw
そして今回は、何と皆本の唇をマッスルが奪う事に成功ッ!!! まさかの衝撃展開に、時が止まった一瞬だった。
「国王陛下のチルドレン」
成長してきたチルドレンがドレスアップした魅力に、皆本がちょっとクラクラする話(笑)。
ノーマルとエスパー、しかも歳の離れた恋を成就させるため、チルドレンが古い体制の象徴である老婆に挑む。
書き下ろし
単行本だけの読者サービス。もちろん、男のw