『獣拳戦隊ゲキレンジャー』修行その31「俺たちムニムニ!」(DVD『獣拳戦隊ゲキレンジャー』VOL.8)

 自分の実力を過信し、スタンドプレイばかりで仲間を信じようとせず拒絶する少年・新一。新一とジャン、そしてケンの三人は、臨獣フォックス拳使いのツネキのリンギ・狐空の中に閉じ込められてしまう。普段の九分の一の力しか出す事のできない空間で、三人は脱出する事ができるのか。



 未視聴感想DVD八巻パート二。
 以下感想。

思春期少年、天才野生児&グダグダヘレヘレ天才に出逢うの巻。

 このエピソードでは、むしろ修行しているのはジャンとケンから仲間の大切さを学んだ新一の方。
「ヒーローが少年を変える」と言う王道なストーリーだが、絡むキャラクターがある意味同じようで対照的な、一種の「天才」二人なので、変にお説教臭くないところがよかった。
 ジャンは天然でムニムニの仲間がいる事が、他人ではなく自分が嬉しい事だと、利己的になりがちな事をさらりと言ってのける。
 またケンは、何も考えてないようでメンチカツを買ってきたりしたりと、見えないところでの計算が光る。
 逆転の過激気注入も、ちゃんとその前に激気注入のシーンを描いて受け容れやすくしている。また、新一をジャンが、その二人をケンが助けるシーンなど、アクション面でも充実。
 臨獣拳側では、マクとロンに面識があったなど、今でこそすべての黒幕がロンであると判っている事実も、このタイミングで見ると謎をかきたてられてワクワクする、ストーリーの重要なファクターが明かされた。

唯一の不満

 しかし、このエピソードには一つの不満がある。それは、臨獣フォックス拳のツネキの存在そのものだ。
 なぜ、コイツは「女」じゃない(そんなコトかよ)!? 
 狐ときたら九尾の狐で、傾国の美女って相場が決まってるだろうが(ません)!