『獣拳戦隊ゲキレンジャーゲキウタ全曲集』

獣拳戦隊ゲキレンジャー ゲキウタ全曲集

獣拳戦隊ゲキレンジャー ゲキウタ全曲集

 新曲を含め、これまで劇中で使用されたすべての歌とそのオリジナルカラオケを収録し、二枚組みCDで登場。もちろん全曲聴いてはいるものの、ここまで来たら買うしかないだろう、買うしか! と勢いに乗って購入。
 改めて聞くと、どれこれもかっこいいねぇ、とアホみたいな感想しか浮かんでこない(ぇー)。
 そんなわけで、以下いくつか気になった曲の感想を。
 以下感想。

Disc1

谷本貴義『獣拳戦隊ゲキレンジャー

 いわずと知れたOP。OPの歌詞の中に、「ゲキ」「カゲキ」「シゲキ」とそれぞれの気に対応したフレーズがちゃんとある事に今更気がつく。ケンの激気研鑽は、

磨きぬいた野生のパワー 

からか?
 風のように時代を賭け抜けて行く拳士を歌った最高のOP。

宮内タカユキ 『燃えよ激獣拳!』 斎藤謙策『暗黒闘技 臨獣拳!』 Sister MAYO 『Just feel it 〜明日のために〜』

『燃えよ激獣拳!』『暗黒闘技 臨獣拳!』の二つは激獣拳、臨獣拳両者の性格の違いがそのまま出ているのが面白い。
 前者のヒーロー然とした王道の一曲に対し、後者は一番が広東語、二番がその日本語訳と、完全に子どもを無視した気合の入り方が素敵だ。 それぞれの歌詞も、『燃えよ激獣拳!』が、

感じろ 魂 ケモノのパワー猛り
みなぎる勇気で 正義の舞

に対し、『暗黒闘技 臨獣拳!』は、

邪拳に更なる凶拳、我らが翳すは征服

これはふつーに歌詞が怖いッ! この歌詞で踊り狂うのだから臨獣殿は恐ろしいぜ……!
 対してゲキレンジャーがダンスする時に使用した曲が『Just feel it 〜明日のために〜』。劇中設定では最新ヒット曲になっていて、ゲキレンジャーが「現在のものを取り入れて進化していく激獣拳」の使い手である事を表しているのがいい設定だ。

成田賢『1-2-3-4激気正義!』谷本貴義『高みの空へ』

 これらはシリーズ世界観(と言うより拳士感?)を謳い上げた二曲。 
 前者の、

嗚呼、いったい 強さってなんだ?
心が負けないことなんじゃないか

嗚呼、いったい 正義ってなんだ?
愛が分かる心じゃないのだろうか

は、かつて宇宙刑事が教えてくれた『若さとは振り向かない事』に通じる名フレーズ。
 後者は、谷本貴義氏の男前なヒーローボイスが炸裂する名曲。
空色デイズ』のように、一番がジャン。二番が理央に対応している――ような気がしないでもないと言うか、そんな風に読む事もできる。
 二番の、

気高き心で 愛しきを守るため
はるか幾戦の試練 越えて

 このフレーズが理央に重ならないだろうか。いや、ない。

マスター・シャーフー(永井一郎)『マスター・シャーフー〜暮らしの中に修行あり〜』ヤング・フレッシュ『すすめ!正義の七拳聖』

 合わせて七拳聖を歌った両曲。それにしても、永井一郎氏って……歌声聞いたの初めてだよ!
 後者はアニメ・特撮関係なく色々な所で活躍しているヤング・フレッシュの魅力溢れた一曲。それにしても、三拳魔の歌は無いのかしら……? とか思う自分は駄目なのか。

MIQ『過激気!』石原慎一『俺流!!ゲキバイオレット』 串田アキラ『押忍!ゲキチョッパー!』

 三曲合わせて、ゲキレンジャー五人を歌ったシリーズ。
『過激気!』は、スーパーゲキレンジャーになった時に流れた挿入歌。ピアノから段々高まってきて、最高潮で
「スーパーゲキレンジャー」!!!
なのです。燃えます。これが噂のMIQ姐さんの力か……! 
『俺流!!ゲキバイオレット』はもちろんゴウ。何というか、すでにジャズとかあの空気。一人アダルトだよ、兄さん! 口癖である「なんてこった まいったぜ」も歌詞になっているが、なぜか「なんてこったい」って聞こえる。なんてこった、参ったぜ。
『押忍!ゲキチョッパー』はケン。歌のテンポが、凄くケン。クリスマスの時に使用された挿入歌なので、覚えのある人も多いだろうか?

Disc2

 Disc2はキャラソンメインなので、それ以外の曲の感想を。

水木一郎『誓い』

 作詞・荒川稔久氏担当の挿入歌。ジャンがダンに対して誓いを立てる――そんな一曲。

だから俺は誓う 明日の勝利を
それがあなたと俺の 二人の約束
そしていつか越える あなたのこと

 って歌詞に泣いた。

水木一郎、谷本貴義 『Burning up!〜情熱を受け継いで〜』

 ジャンと理央の二人が協力し、ロンと戦っていた時に流れた挿入歌。劇中同様、水木一郎氏、谷本貴義氏二人が歌うヒロイック指数上がりっぱなしの一曲。



 聞いた楽曲がメインで構成されたアルバムであったが、それだけに完成度の高いものを一気に楽しめて、至福の一時を味わえた。