『獣拳戦隊ゲキレンジャー』修行その42「ワッシワッシで乗り越えろ!」

 メレの攻撃を受け、崖から落ちてしまったジャンとマスター・シャーフー。幸い助かったものの、ますますジャンはウジャンウジャンになってしまう。しかし再び、ジャンはダンの村を目指す。




 修行その40から続いた三部作も今回で完結。ジャンが宿命を知り、苦しみ、そして受け入れる。
 ダンが残した理央との宿命と言う重圧も、マスター・シャーフーを背負ってひたすら崖のぼりの果てに家族の写真を手に入れたように、そうやって乗り越えてみせる! と決意を新たに。
 吹っ切れてから、次々とゲキワザを繰り出し、最後には全ゲキビースト登場からサイダイゲキトージャと、その速度が小気味よい。過激気習得の時もそうでしたが、こういう勢いと映像の豪華さで見せるのが『ゲキレンジャー』は本当に巧い。
 ダンがわけの分からない宿命だけ遺して死んだ、そんな人間ではなく、ちゃんと家族を愛していた人間だった。自分にも家族がいた、と言うのがジャンの自信につながっていきます。他の四人に家族の写真を見せて自慢をしている姿は、本当にジャンらしい姿。




 しかし朗らかなジャンの裏側で、不穏な動きが。
 激獣拳の使い手が住んでいたというダンの故郷は、ダンが死んだ直後、ジャン一人残して土砂崩れで全滅してしまった。その後に残されていたのは、抉り取られたような後と、金色の鱗。やはりそれは、ジャンとの宿命に拘泥する理央に不快を露にし、ついにゲキレンジャー達の前に姿を現したロンの仕業なのか。
 何にせよ、幻獣殿側は理央、ロン、そしてメレ。この三人の思惑があっちいきこっちいきして面白い。最後の最後で、ちょっとだけでもいいからメレの愛が報われて欲しいもの。




 次回はクリスマスにピョン・ピョウが赤鼻のトナカイに(笑)。




 そうえいば、ダン=父親ばかりクローズアップされているけど、ジャンの母親は今後語られる事はあるのだろか……。元幻獣フェニックス拳の拳士、とかだったりしたら色々面白いんですが、それはさすがにジャンに因縁集中させすぎか。