ときた洸一『SDガンダム三国伝 風雲豪傑編(1)』
- 作者: ときた洸一,矢立肇,富野由悠季
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/16
- メディア: コミック
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プラモデルに封入されているコミックワールドは『三国志』であるのに対し、コミックボンボンで連載されていたコミックス版は『三国志演義』がモチーフになっているとか。
ストーリーは劉備の旅立ちから張飛、関羽と出会い、桃園で義兄弟の契りを結んでから、虎牢城の戦いに参戦するまで。
何はともかくこの作品の魅力は、個性豊かなキャラクター(豪傑・侠)達の魂の叫びに他なりません。
例えば劉備の、
悪法もまた法なり――
なればその悪を除かんとすれば何をすべきか――
我が魂に宿る正義をもって悪を断つっ!!
そして、
命を踏みにじる暴力が正義であってたまるものかァァ!!
為すべきは正義!!成るべきは天!!
なども。
SDガンダム特有のヒロイックでハッタリの効いたセリフが、『三国志』の世界観にばっちり合っていて怖いぐらいハマれます。
また、メインキャラクターが主役級ガンダムで固められがちなBB戦士シリーズにあって、ザクはもとよりゲルググ、バウ、アッシマー、ガルスJ、ベルガ・ギロス、ベルガ・ダラス等等のMSが忘れられない魅力を持つ敵武将として強烈な個性を発揮しているのも面白いポイント。
特に『首斬りの戟刀 華雄ザンネック』のネーミングにはやられました。ザンネックってザン(斬)+ネック(首)でどこもかしこも「首斬り」だらけじゃないか!
これを考えた人は色々な意味で天才過ぎる。