『ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス-』第8話「別離 -虚空よりの響き-」

 リンドブルムユニットから逃れたジン、トア、ギオ。ジンは三人で地球へ戻り三人で静かに暮らそうと誘う。しかしトアはジンの前から姿を消し、自ら進んでISDAに拘束される。
 同じ頃、月面に都市にギオを取り戻すためカズキが現れた。




 月面都市での逃亡劇にいよいよ佳境に。
 ジンの家族の命を奪ったシャトル事故の原因となったのが、トアだという事を知り衝撃を受けるジン。ギオを取り戻すために月までやって来たカズキに土下座にしてまで頼み込んだ果ての事実。地球で追っ手に見つからない所でギオとトアと三人で暮らす、と言う未来絵図を描いていた矢先だけに衝撃。
 また、トアはタナトスをマザーと呼び、そこから何らかの命令を受けて行動しているらしい。
みんなを連れて帰る
と言う言葉からドラゴンを連れて帰る事が目的なんでしょうが、しかしマキナに対しては人間とのレゾナンスを否定していない=人間との共存を肯定しているので、地球産まれのドラゴンは対象外か? トア以外のオリジナルドラゴンを連れて帰るのが目的、となるのでしょう。
 ジンと一緒に入れないのはその目的もさる事ながら(連れて帰る、と言うのはいずれタナトスの下へ帰るという事だし)彼の家族を奪ってしまった罪悪感もあるようだ。
 トアの名前の由来が、ジンが妹アイに贈ったブレスレットの
「From Jin To A(i)」
の「ToA」からだったようで、彼女の思いが偲ばれる。
 使命と愛の狭間で揺れる異形……あれ? これってどこの主人公ポジション(笑)? トアがいなくなれば叫んで走り出すしかなかったり、土下座したりとつくづくジンのポジションは無力なヒロインなんだなぁ……。




 一方、ジンとトアの二人の仲が進展すれば「用済み」になってしまうギオ。二人が自分無しでもやっていける、むしろ自分はいない方がいいと自覚してしまう。
 それならレゾナンスを結んだカズキの下へ帰ればいいはずなのに、彼自身の「トアを守るために生まれてきた」と言うアイデンティティとドラゴンを物扱いするカズキへの反発でそれもできない。
 カズキに力を貸すウィドーも、レゾナンスのパートナーが死亡したドラゴンらしい。武器がワイヤーと言うのもいかにもなイメージ。やっぱりモチーフは黒後家蜘蛛とか、未亡人とかなんだろうか……。
 トア、ジン、ギオ、カズキ、ウィドーと、本来絶対であるはずのレゾナンスのくびきから外れ、それに翻弄される。一度感じた思いを信じていけるかいけないか。




 少年達がぎゃんぎゃんやっている外で、ガーネットと密談し、カズキの服に盗聴器をつけて会話をチェックしているライナや、彼にカマをかけにくるヨナミネ。ドラゴンの研究に血道を上げるユウリなど、大人達はひそかに腹黒くやっている。
 特にライナは、リンドブルムユニットのリーダーでもあり「あの」ハウリングスターのパートナーであったりと、陰謀家の臭いがぷんぷんする。今後の動向が非常に気になるキャラクターだ。