『ドランクモンキー 酔拳』
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
- 発売日: 2004/06/23
- メディア: DVD
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今回は『ドランクモンキー 酔拳』!
日本で一番最初に劇場公開されたジャッキー・チェン作品と言う記念すべき一作です。
『ゲキレン』との最大の共通点は、「弟子と師匠」!
未熟な弟子が師匠の教えを受け成長するという、主人公の成長物語になってます。
それを表現するために、戦闘→敗北→修行→再戦による勝利と言うプロセスを分かりやすく描いてます。
敵討ち、同門内での戦闘と、陰惨な内容が多いカンフーものですが、これはギャグ色が強くコミカルで、最後まで面白おかしく観る事が出来ます。
まぁ、カンフーものにありがちな、なんとも冗長な雰囲気が合わない人には合わないのですが(笑)。
名門道場の息子フェイフォンはクンフーの腕はそこそこ立つものの、女の子にちょっかいを出す、喧嘩をするといったドラ息子であった。
そんな息子についに腹を据えかねた父親によって、修行が厳しい事で有名な達人ソウ・ハッイーの下へ弟子として送られる事を知り、家から逃げ出すフェイフォン。
金も無く、入った食堂で食い逃げも失敗し、店の用心棒達に殺されそうになるフェイフォンだったが、奇妙な老人に助けられる。
その老人こそ、誰であろうソウ・ハッイーだった。
基本ストーリーはこちら。
この作品を観て一番よかったのは二つ。
ジャッキー・チェンのアクションはもちろんの事、もう一つは師匠、ソウ・ハッイーのキャラクターでした。つまるところ弟子と師匠二人のキャラクターの魅力=この作品の魅力、と言う事になると思います。
酔八仙の型の演舞の美しさは何より、武器を使う相手、多人数とのアクション。コミカルな演技と、ジャッキーの魅力が十二分に炸裂しています。
また、ソウ・ハッイーのキャラクターも面白い。
見かけは赤っ鼻の酔っ払いジジィ。しかし「天が屋根。ござを敷いた所が寝床」とつかみどころが無い哲学者めいた発言を見せ、クンフーの実力はずば抜けているまさに達人なのです。
修行期間が終わり、フェイフォンに黙って別れたにも関わらず、彼が父を狙う暗殺者と戦うに至っては見物しにとっとこやってくると言った喰えない一面も。
今まで知らなかったのですが、このフェイフォンって黄飛鴻の事だったんですね……!
かの清朝最後の英雄にして影すら追いつかないという無影脚の黄飛鴻! 色々調べてみると、当然この映画はフィクションで、どうも武侠小説の影響が強いらしいですが。
劇中で敵役の武術家と戦って敗北し、命を助ける変わりに股をくぐらされるという「韓真の股くぐり」を想起させるシーンもあり、この作品が主人公フェイフォン(黄飛鴻)の英雄性を強調させてますね。
次は『酔拳2』も観たいなぁ。なぜかと言えば、自分が借りたDVDは吹き替えが無かったから……。石丸博也さんのシャッキー、じゃなくてジャッキーが観たいのっ!