黒田硫黄『セクシーボイス アンド ロボ #2』
セクシーボイスアンドロボ #2 (BIC COMICS IKKI)
- 作者: 黒田硫黄
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2003/02
- メディア: コミック
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前回がドラマとの比較オンリーになってしまったので、今回は漫画自体の感想を。
ドラマでも印象深かった「ごぼ蔵」「三日坊主」の元になったエピソードが収録されています。
特に「三日坊主」の話は、ドラマとは違って続きがあり、三日坊主を始末した男に対して、ニコが復讐する(殺したわけでもありませんが)と言う面白いエピソードが存在します。
また、ロボがハサミ持ってる全裸の女に包拳礼、と言う面白すぎる構図を描いたものも。
この三つのエピソードに共通しているのは、自分の存在の意義と、他人とのコミュニケーションだったと思います。
テレクラで騙されたと知りつつも。
三日しか記憶がもたない事を利用され、殺し屋として利用されてても。
殺される事で自分の花を咲かせたいと思う女も。
他人に必要とされていたい、一緒に何かをしたい、自分を見てほしい。
そういう誰もが持っている感情を裏切られたり利用されたりするから、怒ったり、絶望したりしてゲスト達は暗い道を進んでいる。
ニコはそういう人達を自分の言葉で幸せな方向に導いて、ハッピーエンドを迎える事ができたら、とてもステキな事だと考えて、「スパイか占い師になりたい」と思っていた。
しかし自分のせいで三日坊主が死んで、その方向に進む事を迷い始めるも、元スパイの女性の話を聞く事で再びその道を歩く事を決めるのでした。
「意思ではなく才能が行く道を選ぶ」。
自分の意思を尊重する、と言う事をとかく強調されがちな風潮漂う昨今ですが、こういうものも有りなのでしょう。
前巻以上にニコの主役度がアップ! ロボがますます添え役に。タイトルがそうでも、実質的な主役はニコなので別にアレなのですが。
今回の名セリフは
- 俺には子どものころから叩き込まれた正義の心がある。誰にもゆずれないものがある!胸の大きさとか。
- 最近の男の人って純粋なんだねえ。いやーすごいね。人を信じるココロを失っちゃいけないね。いったい何を見ているのかな。乳かな?
- 君は見たのか。何、ハダカ見た?ちくしょーアフロのくせに。
ぐらいでしょうか。あれ? なんでどれもソッチ方向?
上下二つはロボのセリフ。相変わらず、ロボは面白い なぁ。