三田誠『レンタルマギカ 吸血鬼VS魔法使い!』

レンタルマギカ―吸血鬼VS魔法使い! (角川スニーカー文庫)

レンタルマギカ―吸血鬼VS魔法使い! (角川スニーカー文庫)

 読書マラソン3・五十冊目。
 アニメ化で湧く『レンタルマギカ』最新刊。
 それにしても、読むのはいいけど全然感想書けてない……もっと書こう。
 以下感想。
 いつき達も二年生に進級。それと同時に、協会から新入社員としてオルトヴィーンと言う少年がやって来る。




 いつきの学年も上がり、『レンタルマギカ』第二部スタート、と言ったところでしょうか。
 複数の伝承が折り重なって生まれた「吸血鬼」自体は魔法使いから見てもフィクションですが、魔法使いをせしめて「吸血鬼」と呼ばせる最悪の吸血鬼、ツェツィーリエが敵役として登場します。




 これをいつきは、アストラルと言う魔術結社として歪な組織に対して嫌悪するオルトヴィーンの協力と共に排除に成功します。
 そしてこの際、二つの重要な伏線が。
 一つは竜。
 以前の騒動の竜の呪力を、いつきは使役してツェツィーリエを下した事で、いつきの妖精眼が再三言われていたようにただの妖精眼ではない、と言う事が改めて強調されました。
 同時に、アストラルが強力な竜の呪力をコントロールできる立場に立つ事に。 
 もう一つは、妖精眼がいつきの体に馴染み始めた、と言う事。
 侵食が進む妖精眼と、竜すら操作する特異能力。いつきは一体、どうなるのか? と言う疑問がさらに強調されています。




 今回は『ザ・スニーカー』で連載されていた短編でオルトヴィーンが初登場した事もあって、冒頭の一章・二章が短編でした。新キャラが短編で先に登場する、と言うのは黒羽も同様ですが、前回は長編での登場が先になりました。
 短編を長編に組み込んででもオルトヴィーンの出番を優先したのは、黒羽の登場のさせ方が不評だったからでしょうか?




 オピオンにツェツィーリエが加入し、どんどん敵味方ともに充実して、次回へと続きます。