三雲岳斗『アスラクライン(7) 凍えて眠れ』

アスラクライン〈7〉凍えて眠れ (電撃文庫)

アスラクライン〈7〉凍えて眠れ (電撃文庫)

 読書マラソン3・四十四冊目。
 とりあえず、移動の電車の中で読むことにしました。挿絵のページが来るたびに本を立てて挿絵を隠すシャイな自分をどうか許してやってください。
 以下激しくネタバレ感想。
 今回の主役は佐伯組。
 愛する彼女のためなら下着泥棒も飛行機ジャックも辞さない凄いヤツ、アスラクラインである加賀篝がアスラ・マキーナ用プラグイン「イグナイター」を狙って暗躍し始めた事からストーリーは始まります。



 今回で、佐伯兄のアスラ・マキーナの中のベリアル・ドールであった哀音が消滅。佐伯兄もエクス・ハンドラーになりました。
 哀音はこれまでも無感情無表情なキャラでしたが、最初からそうではなく、アスラ・マキーナの能力を使えば使うほどその代償としてベリアル・ドールの少女達は感情を削っていくと言う残酷な設定が明らかに。
 これまで嵩月が智春を守ろうとしていたのは、単に彼の身を守るためではなく、操緒の身を守ろうともしていたから。
 このくびきから逃れるには、使い魔とアスラ・マキーナの間で魔力を無限に循環増幅させる事のできるアスラクラインになるだけ……。
 そんなアスラクライン加賀篝が今回狙うのは機能不明なプラグイン、イグナイター。
 どうもその機能は、高位悪魔をどうにかして新たなにアスラ・マキーナを作る様な装置のようですが……。
 彼がイグナイターに手を出した理由が、智春の兄が何らかに「失敗」した事であり、今後の展開にも響いてきそうです。



 今回は佐伯妹のツンデレっぷりがたまらない一冊でした。無駄にハーレム度が高い智春ですが、ある意味一番不遇なポジションの彼女なだけに色々頑張って欲しいです。
 新たな新キャラ、風鳥花月の悪魔のうち、「鳥」の鳳島が登場。
 妹属性と氷の魔力をアピールしただけで終わったような男ですが、勢いだけはあるので、今後登場したら相当面白い事をしてくれるでしょう(笑)。


 
 いよいよ一学期編が終わり次回から夏休みに。