朱川湊人『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』第1話「魔杖の警告」(『ジャーロ』2007. SPRING)

怪獣使いの遺産」「無敵のママ」「ひとりの楽園」などで視聴者に大きな波紋を呼んだ朱川湊人氏による『ウルトラマンメビウス』のノベライズ。
 本編の続編ではなく、第31話から分岐したパラレルワールド的世界観で描かれるストーリーです。
 以下感想。
 防衛選科から研修生としてフェニックスネストにやってきたハルザキカナタを主人公として進むストーリー。
 しかしカナタは防衛隊として正規の訓練を受けてきた自負と家庭環境のせいか、ウルトラマンを含むすべての異星人に対して懐疑・攻撃的であり、現在のGUYSメンバーにも小馬鹿にしたような態度を持つ青年。
メビウス』ファンであればあるほど素人揃いの現クルーを馬鹿にしたような態度には怒りが湧いてきますが(もちろん自分も含めて)、けれども一SFファンとしてはGUYSの疑問なども当然の事で、そこを指摘するのは正解だと思います。
 このまま、パラレルワールドだと理解していれば、カナタの物言いもまだ我慢できますし(えぇー)。
 


 メテオールと言う過分な技術力を持った人類に対する警告から、カナタがより大きな視点を持って、宇宙の中の地球人としての人類を自覚できるのかが大きなポイントだと思いつつ、次回に続く!