若木未生『メガロ・オーファン《遺世界のものがたり》 (1)運命の三人』

 読書マラソン3・三十二冊目。
 ビーンズ文庫でメカもの(パワードスーツ)メインって珍しいな、と思って購入。
 以下感想。
 模造生物が生きる遺世界でメガロ・オーファンと呼ばれる意思を持つ鎧武者が合戦を繰り広げる世界。そこに召喚されたムサシ、キリヤ、ヨシツネ、ネネの四人。
 それぞれが大きなトラウマ? と言うより、現実世界から逃げたい大きな理由を抱え、それぞれが戦いに勝ちたい、現実世界に戻りたいなどの願いをかなえるために戦いあう物語。
 今のところ願いが明確なのはヨシツネですが、人質となっている恋人、キリヤとは現実世界では生徒と教師の関係など、こちらも一筋縄ではいかない状況です。
 ヨシツネは列車での人身事故と少女との流れから、少女が死んでしまっているのでしょうか。
 ネネはネネでアルコール依存で暴力を振るう父親のせいでパニック障害になっているなど、現実ではアレな事に。
 どうもキャラクターの設定から、安易に「現実に立ち向かう事が大切」なんてオチには走りそうに無いので、ストーリーのラストが気になります。
 今回は一巻目と言う事で、ストーリーはそれぞれの登場人物紹介のさわりと言ったところ。これが出版されるまでに二年かかったと言う事ですから、次が発売されるのはいつの事やら(笑)。