『ライオン丸G』EP-FINAL「爆裂シティは風だらけ!I Love you, SAYONARA 状態!」

 僕らの問題作、ついに最終回。
 豪山から逃れた獅子丸と錠之介は、逃げ込んだ廃墟で修行に打ち込む。
 彼ら二人が街から逃げた事を知った豪山は、彼らをおびき寄せるためにドリーミンのオーナーを、ホスト達を、客達を。マスターを、オザキ先生を、とにかく獅子丸達に関わった人々すべてをシャドーを使って殺戮!
 怒りの獅子丸と錠之介も、豪山の実力の前に手も足も出ない。
 そして錠之介はダイナマイトを握りしめ両親の仇・豪山に特攻し、そのまま共に爆死する……。


「獅子丸と錠之介が出会い、絆を深めていった」物語の帰結が、この終わり方なのはあまりにも切ない。
 結局、獅子丸は何も守る事が出来ず、キンサチとギンサチを持ってNEO歌舞伎町のどこかを彷徨っていると言う……。
 獅子丸は、一体どんな気持ちで街を彷徨っているのだろう。果心居士がかつて言ったように、町の平和を守るヒーロー=ライオン丸になっているんでしょうか。


 退廃的な街を部隊に、どうしようもない主人公が直面する理不尽な運命と暴力を濃いキャラクターと下ネタとケレン味溢れるアクションとで描いた『ライオン丸G』。
 色々な特撮作品が製作される中、これほど馬鹿で、哀しくてどうしようもない気分になる作品はそうはないでしょう。
 人によって評価は真っ二つに分かれるでしょうが、自分にとっては間違いないく「名作」でした。


 でもそんな悲壮な空気の中で、小さな希望はシスターとなったサオリの中の小さな命。実は獅子丸とコスKがいなかった間に錠之介は脱童貞しちゃってましたとさ(笑)!
 よかったな、錠之介!