神永学『山猫』

山猫

山猫

 読書マラソン2・八十八冊目。
 以下感想。
 神永学の新作は、義賊(?)山猫が主人公のピカレスクもの。
 飄々としつつ義理堅い山猫と、にくめない三枚目勝村のコンビが面白いです。
 実は作品世界は『心霊探偵 八雲』とつながっていて、警察と言う組織を通じてつながっています。
 前作が「幽霊」「心」などにウェイトの多くが占められていたのに対し、こちらは「お金」に対する誘惑と罪悪感にウェイトが置かれている対比も面白かったです。
 しかし、心霊探偵シリーズはもう終わってしまうのか……。まだ父親との戦いとか、終わっていないのになぁ。