『UDON』

 レイトショーで観に行って来ました。
 とりあえず、キャプテンUDONに並ならぬこだわりを感じました(笑)。
 観た後、うどんが食べたくなります。
 以下ネタバレ感想。
 出身が香川のお隣の徳島県なので、そこからかしこから漂う「四国の匂い」に懐かしさを感じました。四国地方の方言の半端な関西弁や、無駄に広がる自然など。


 それにしても怖いと思ったのが、マスコミによるブームの操作でした。コラムの「うどん巡礼記」から始まった讃岐うどん人気が、マスコミによって煽り立てられ、段々一人で暴走していきながら、地元の人間に迷惑をかけてしまう。そして当のマスコミは、讃岐うどんに見切りをつけて別のブームを模索するのだから、無責任にもほどがある。


 その中でも黙々と近所の子ども相手にうどんを作り続ける主人公の父親の存在が、後半の重要な要素になっていきます。死亡してしまい、うどんが作れなくなった途端に製麺所に老若男女問わず復活を求むメッセージが寄せられ、
主人公が子ども達のためにうどん作りを継ぐ(実際には再びNYに行くわけですが)決意になります。
 地に足をつけて作ったものが、ブームを超えて支持されていく奇跡が心地よい一作でした。


 しかし、最後のオチにもキャプテンUDONだとは……(笑)。