第15話「不死鳥の砦」

　今回のエピソードは、GUYSの象徴とも言うべき「俺達の翼」ガンフェニックスにまつわるあれこれ。
　かつての防衛隊では、戦闘機はどんどん撃墜されては隊員たちが脱出するのが印象的でしたが、『メビウス』ではそれがありませんでした。それは素人集団だった隊員たちの結束の象徴とも言うべきものがガンフェニックスだったからですが、整備するアライソさんのような人から見ればとんでもない話。
　機体に執着し、命を落とした前GUYS隊員たち。その隊員たちの命を守るために、時流に背き、セリザワの体をボロボロにしてまで導入したメテオールも、肝心のガンクルセイダーには導入されない始末。そして今度はそのメテオールのせいでリュウの命が危ないとなれば、アライソさんばかりでなく普段温厚なサコミズ隊長も声を張り上げますとも。
　基地の名前がフェニックスネスト、戦闘機の羽にはファイヤーパターンと、不死鳥的なネーミングが多い『メビウス』。そんな不死鳥たちを支える、熱き裏方さんが素敵なエピソードでした。
　そして今回のエピソードの存在で、これから訪れる可能性のある「翼が堕ちる時」の絶望と復活のカタルシスにさらなる期待が膨らみます。
　さらに歴代防衛隊のメカが登場した事で、『メビウス』の世界が旧ウルトラ世界とつながっている事を再確認できてよかったです。
　それに、今回登場したガンブースターがまさに昔の特撮っぽく「こんな事もあろうかと」的な登場をしてくれたのが」何より嬉しい。
　しかも隊員たちにはしっかり訓練済みと、リアルとの兼ねあいもばっちり考えられてる一本でしたね。
　以下箇条書き。

• 何やってんの補佐官ズ

　グロマイト襲来に、整備も済んでいないガンフェニックスを発進させたりメテオールを解禁したりするトリヤマ補佐官。前回の失態を取り戻そうと必死なのか、それにしてもテープでぐるぐる巻きにするのはやりすぎ。
　なんかこの人、頑張るたびに自分を追い込んでるよなぁ（笑）。でも憎めないのが人徳か。

• ヒカリとゾフィー

　リュウのピンチに颯爽と現れるヒカリ。名実ともにウルトラマン！　と思いきや、その体は宇宙警備隊では無いブルー族故か限界が近い模様。飛んで帰る余裕も無いらしいヒカリの前に現れたのは、我らがゾフィー！　
　ウルトラ兄弟の長兄の威厳に満ちた田中秀幸ヴォイスに観ていて「震えるぞハートッ！」的に心が震えました。

　次回は宇宙剣豪登場！……って宇宙剣豪って何だーッ！？