冴木忍『リュシアンの血脈(3) 夜にたゆたう夢の柩』

 読書マラソン2・六十五冊目。
 以下ネタバレ感想。
 前回の事件で右腕を失ったレイスファン。そこへ届いた義手を作ってくれるという招待状が、今回の事件を引き起こします。
 またも不幸な目に遭遇するレイスファン。医師マラキはとんでもない人体実験ドクターで、つけてもらった義手は妖魔製で本人を乗っ取る危険性すら孕んだ危険なもの。しかも制御用の腕輪を通じて人体実験のモニターになって監視されるという嫌〜なオマケつき。
 またアンバールが実はマラキ製のホムンクルスだった事が明らかになり、妹・家族的ポジションのルサカに比して微妙にフラグが立ったり。大公が実は正統な血統な人間では無かったあり、妖魔が契約を持ちかけてきたり。ヴァルが実は賢者ボエルその人か? と思われたり。むしろ、賢者ボエル=リュシアンだったりするようなしないような。
 一冊の本としては薄い方だけど、密度は誰にも負けてない、さすがの一冊。次回もちゃんと出版されるようで、ほっと一息。