荻原規子『西の善き魔女Ⅶ 金の糸紡げば』

西の善き魔女〈7〉金の糸紡げば (中公文庫)

西の善き魔女〈7〉金の糸紡げば (中公文庫)

 読書マラソン2・三十八冊目。
 以下ネタバレ感想。
 フィリエルとルーンの出会いと成長を描いた、過去話。
 ディー博士に期待を受けるポジションをルーンに盗られてしまい、だったら殺してしまえばいいと思うのは、彼女に流れる女王の血がそうさせるのかそれとも国民性か。
 フィリエルとルーンが互いに互いを必要としあい、守っていこうとしていく二人の姿勢に思わず胸がときめきます。 
 さらに最後の「断章」で、六巻の後、フィリエルとルーンがセラフィールドに帰郷する事が感慨です。フィリエルがいるセラフィールドがいいという考えから、そりゃ色々と考えるさと若干の下心を持つところまで成長したのも感慨深いでが(笑)。いいんだ、それでいいんだよ!(何)
 複雑な環境下で、何も知らせない事を愛情とするならば、ディー博士やホーリー夫の愛情がひしひしと伝わってくる七巻でした。