『ドラえもん』「ア〜ア〜ア〜〜ッ! 宇宙ターザン」
たまに観ている『ドラえもん』。今日は一時間スペシャルでしたが、このエピソードが心に残ったので感想をば。
のび太が大好きなTV番組『宇宙ターザン』。しかしドラえもんからはおろか他のみんなからもけなされる。曰く、セットが安っぽい。マンネリ。
公園で偶然、主役の宇宙ターザン役の役者に偶然出会ってサインをもらい、撮影現場も見学させてもらって有頂天ののび太に突きつけられた現実は、視聴率低迷と制作費削減によって『宇宙ターザン』は打ち切りの危機にあるという事だった!
もうこののび太が! のび太は頭悪くて駄目な主人公と思われがちなんですが、自分の好きなものの危機に際して、何か方法は無いかと心血を注ぐのび太の姿がかっこいいんですよ! 自分の大好きなTV番組が「視聴率が低い」から「スポンサーが下りると言ってきているから」、そんな理由で「自分の好きなTV番組」が終わらされてたまるか!
その気持ちはとても理解できますが、現実にはどうにもならないもの。しかしのび太にはドラえもんの道具があり、それを使いこなす事にかけては天才的!
安っぽいセットともうボロボロの着ぐるみをタイムマシンで恐竜の時代に行って恐竜を桃太郎印のきびだんごで補って『宇宙ターザン』は見事に打ち切りの危機を回避したのです!
やった! やったよ『宇宙ターザン』! よかった! もう心は涙でぼろぼろ。自分あっぷあっぷ。「自分の好きな作品」が、不本意な形で終わってしまうのは非常に辛い所。誰もが自分がどうにかしたいと思ってもできないのに、それをやってくれたのび太に拍手。
こうやってのび太に感情移入しやすかったのは(自分もそういう経験があるからですが)のび太が自分の大好きな作品全てが好きだという表現。
公園で貰ったサインを宝物にすると言い、敵役のスーツアクターさんの顔を見てもがっかりなんかせずにむしろ素直に驚き、多くのスタッフが作品に携わっているからこそ面白い作品が出来上がる事を理解する……。
のび太の長所である、変に頭のよくないところが好感触な一作でした。