荻原規子『西の善き魔女Ⅲ 薔薇の名前』
読書マラソン2・三十四冊目。
- 作者: 荻原規子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/02/01
- メディア: 文庫
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自身とルーンの身を守るため、王宮に上がったフィリエルを待っていたのは貴族同士の派閥のかけひきと、他ならぬルーンとの別れ。
ルーンは蛇の焼印のトラウマから逃れるるため、レアンドラの話に乗る形で暗殺を敢行し逃走します。
フィリエルがルーンへの恋を自覚して、ルーンのためには貴族の庇護と特権すら捨てる事のできる彼女が強い。というか、この作品に登場する女性はみんな強いのですが。
ユーシスが死亡率の高い竜退治に赴く事になり「必ず生きて帰る」と言ったら、速攻で「そんなとんまなセリフはひっこめてください」だし。
そういうセリフを間髪無く返すアデイルの気持ちが切ない。
女王になるための課題も発表され、詩人、冒頭のわらべ歌他、様々な伏線がいよいよ登場します。物語や竜、血に反応する宝石などSF的ギミックも感じられるんですが、どうなんでしょう?