長谷敏司『円環少女(2)煉獄の虚神(上)』

 読書マラソン2・二十五冊目。

円環少女 (2) 煉獄の虚神(上) (角川スニーカー文庫)

円環少女 (2) 煉獄の虚神(上) (角川スニーカー文庫)

 以下ネタバレ感想。
『ザ・スニ』誌上に掲載されていた『プレ円環少女』がリメイク掲載されたばかりか、
設定資料集までつき、おまけに上・下と二ヶ月連続刊行という豪華版の今回。
 もうメイゼルの誇り高さとかサドっぷりとかなぜか仁まで同族認定だとか色々言う事は一杯あるんですが、今回の主役は確実にケイツです。メイゼル相手にちょっと有利になるしかできない、おまけに性格も駄目駄目ヘタレの哀しいこいつは、仁にやられやられて、最高位魔導師グレンを倒すために捨て駒扱いされたにも関わらず、そのグレンと双子の兄弟。
 兄と同じ力を使える様になっても、やっぱり辿る運命は同じヤラレ役……。もうこいつが可哀想で可哀想で見てられません。
 下巻では<鬼火>やハウゼンも本格的に行動しそうな雰囲気だというのに、この男は一体どこに行くのか、違う意味で目が離せませんね!