『仮面ライダー響鬼』四十七之巻「語る背中」

 最終回三部作二話目。命を賭して戦う戦場で、それでも生きて帰ろうとする皆の覚悟に胸を撃たれます。

  • 太鼓訓練

 太鼓の訓練に励むヒビキさんとイブキさん。しかし都合よく登場したオオアリで実践練習を試すも、中々打ち倒せない。いやまぁ、なんでバックルが音撃鼓じゃないの? とか音撃ってまだ爆弾扱いされてるの? とか色々聞きたい事はあるんですが。まぁ、慣れてないって事で。
 轟鬼さんに助けられてオオアリは撃破。死を覚悟するイブキさんに、「その後生きてなきゃ負けだ」と釘を刺します。

  • 語る背中

 少女のお見舞いで鍛えに遅れた明日夢。そこにまた、都合よく現れるバケネコ。それをヒビキさんは、鬼に変わらず生身で戦う。恐怖を克服するため、一生懸命鍛えて生きているヒビキさんの背中。

 明日夢は病気の少女のために、パネルシアターに専念する事に。というか、ヒビキさんにあえて突き放されたって感じですが。しかしそこにやってきたのは空気読めないあほの子京介。いきなりパネルシアターぶち壊して、勝手な事をすき放題言って出て行ってしまいます。
 明日夢が憧れていたのは「響鬼さん」ではなく「ヒビキさん」。「異形に身を変じ化物と戦う超人」では無く「鬼に姿を変えて人助けをする不思議な人」。「鬼」ではなく「生き方」に憧れた少年が選んだのは、戦いでは救えない人を助ける道。
 しかし可哀想な事に京介は明日夢とろくろく友情も結べず、一方的なシンパシーを押しつけて、自分の思い通りにならないとすぐに人を批判して癇癪を起こすまさに子ども。病気の少女の笑顔=未来を作る今日にも参加できず、かと言ってヒビキさん達の戦場では足手まといにしかならず。どこにも戦う戦場が無い彼は、一体最終回ではどうなるのか。
 最後で音撃棒を放り投げた姿は、残念ながらあんまり格好良く映りませんでした。どうしてヒビキさんがオロチの事を告げずに行ったのか。いつもと変わらぬ仕草の意味は一体なんだったのか。ただ置いていかれるのが嫌な幼児のように魔化魍渦巻く戦場に身を投じる京介は、勇敢と言うよりただの愚か者です。
 もうちょっと話数と掘り下げるエピソードがあればと思わざるを得ない、惜しい奴だったなぁと思います。

  • 生きて帰るという約束

 イブキさんは香須実さんと。トドロキさんは日菜佳さんと。そして、ヒビキさんは、また、一生懸命生きていくために。それぞれが戦い抜く決意を固めます。
 明らかになったヒビキさんの秘密。実は師匠がいなかったという意外すぎる過去。あぁ、だから正統じゃないとか、鬼棒術を覚えてなかったりしてたのね。
 しかし、この非常時になんで他の鬼は来ないのか……。あぁ、最終回で一気に登場ですね? ですよね?

  • 清める大地

 イブキさんとトドロキさんをあえて置いていって、一人で大地を清める響鬼さん。紅→響鬼装甲の流れは久々に鳥肌もの。魔化魍を斬り伏せながら太鼓を叩き続ける響鬼さん。しかし、増殖する魔化魍は視界一面を覆いつくし……。

  • 次回は

 ついに最終回。色々な意見が噴出した『響鬼』も、ついに最終回を迎えます。