山本文緒『プラナリア』

 読書マラソン六十九冊目。

プラナリア (文春文庫)

プラナリア (文春文庫)

 以下感想。
あぁー、これは分かるっ! と強く共感できました。
一人称で語られる短編が並んでいるんですが、その主人公達のひねくれているところとやる気の無さに。
また、他人の善意や行動がどんなにうっとうしいものか。
それは相手にとっては当然のもので、当然許容しなきゃいけないところなんだけど、どうしてもそれができないところなんかに。
出口が見えず、思わずうつむいて溜息をついてしまう憂鬱な現実感に、こちらも違う意味で溜息。