『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』PHASE-44「二人のラクス」

 ついに明らかになった(割にはインパクトは薄かった)ミーアの存在のカミングアウト。そしてレクイエムが放たれた事により舞台は宇宙、最終決戦へ。ついに明らかになる議長の思惑……。随分内容は濃いように思えるんですが、残り六話ちょっとで全部で決着つけられるのか……?

  • ラクス対決、その波紋

 カメラに向かって堂々としてるラクスとは対照的にしどろもどろなミーア。その対比のせいで、ラクスが悪役でミーアがへこまされているようにも見えてしまいます。こういう一見して弱い女の子に脊髄反射的に肩入れしてしまうのは、男(もちろん例外アリ、と思いたい)の悪癖だなぁ。
 これにより全世界は大混乱。懐かしのコニールも再登場。しかし世界の風潮は『プラントはいい人/オーブはヤな奴』でほとんど変わりなし。てか、コニールの言葉を煽った奴って、明らかに議長のスパイだろ。無駄に美形だし。微妙にキラに似てるし(関係皆無)。
 不利を悟って議長はミーアに撤退を指示。しばらく姿を隠すように促す。……のはいいとしても、どっからどう見ても人知れずミーアを消す気が満ち充ちてますよ議長ッ! 
 ミーアの後ろの女性ボディガードですが、あのキャラデザにどこかで見覚えが……。ハッ! あれは知世ちゃんのボディガードでは!?(ネタは分かる人だけ分かって下さい)
 しかもこれを追い風にして(?)ジブリールは高笑い。毎度の事だけど、ラクスは顔出すのが遅すぎだ。

  • レイ

 偽者本物問題で、一番心中穏やかではないのはレイだろうなぁ。本人、物凄くクルーゼ隊長を意識してるし。やはりクルーゼ隊長のクローン? 偽者本物どうでもいい。正しいのは議長のみ、というスタンスは煮え切らない種デスキャラの中にあって見ていて清清しいものを感じます。とは言え、言葉巧みにアークエンジェル組を悪役にして、シンに戦う理由を与えたりする所なんかは、十分に黒いものがありますが。そもそもシンの戦う最大のモチベーションは『怒り』なので、適当に煽っておけばそれでよし、という扱いやすい人形体質であるのも重要な理由なんだけど。

  • ジュール隊

 イザークはグフに、ディアッカザクファントムに乗り換え。それぞれ機体性能はいいものに変わってるんですが、それぞれの機体色が白、黒なんで違和感ありまくり。イザークは白服だからまだいいとして、ディアッカには緑でいて欲しかった。最終話まで緑でいて欲しかった……ッ!(涙)それにガナーじゃなくてブレイズをつけてる事にも物凄い違和感。
 しかし何で、ハイネ隊がジュール隊に併合されてるんだろう。まぁ正確にはヴェステンフルス隊なんですが。
 ところでシホ嬢は? シホ嬢はどこっ!?(黙れ)

  • レクイエム

 月の裏側から巨大なゲシュマイデッヒパンツァー(ミラージュコロイドを利用してビームを偏向させるシステム)を使用してビームを曲射し、プラントを攻撃するという、言葉にすると物凄い奇想兵器。首都の直撃は免れたものの、他のプラントは一瞬で破壊される。この大量虐殺っぷりは、まさに狂気の沙汰。
 休みの初めに原爆体験を聞いてきた自分としては、演出以上に考えるものがあるんですが、現実にもこんな感じで原爆落とされたんならたまったもんじゃないなぁ。プラント側はやはりジェネシスを持ち出してくるんだろうか。

  • デスティニープラン

 ここで明らかになったデスティニープラン。遺伝子調整の段階で個々人に役目を与え、それが出来ない人間は排除、淘汰するという管理社会の極みとも言うべき計画。
 このプランを知った所で、ラクス達にはもうどうにもならない状況で、それでも宇宙に向かうアークエンジェルそしてカガリ。ぅをーい、あんた何やってんのー!? ジブリールの保護、偽ラクス(本物だけど)による情報混乱でオーブの立場って凄い微妙なんですけど、それでもあの金ピカのアカツキで出撃する気か!?
 そして正直キラとアスランの握手より、メイリンのポーズの方にもえた(漢字表記はあえて避ける方向で)。

  • 脅威の次回予告

 ブラストインパルスが登場している! 出す気があったんだ! 
 あれ? ザムザザーが登場している!? ユークリッドの立場は!?
 そして何よりここに至っても登場する巨大MSはまだデストロイ! そんなに新しいの考えるの面倒くさいのか!(ほいほい出されるのも困る、と思うのもわがままな視聴者心理なんですが)。てか、月面(?)をホバーで隊列組んで走らないで! 重力はどうした!? そして何より、滅茶苦茶議長いい笑顔を継続中なのが脅威。