『Power Rangers Jungle Fury』感想その7「マスター登場その5〜Master Finn」

 アメリカ版『獣拳戦隊ゲキレンジャー』『Power Rangers Jungle Fury』感想その7。
 動物師匠登場編第五弾。今回登場する師匠は、シャッキー・チェンに相当するキャラクター、Master Finn。
 対応するエピソードは修行その17「ゴロゴロ!師弟愛」修行その18「シャッキンキーン!身体、強い」。
 以下感想!

Master Finn

 獣拳武装担当の師匠としてはトリをつとめる事になるMaster Finn。そのビジュアルは、恰幅の良いヴァイキングみたいな風貌と、『ゲキレンジャー』本編のシャッキー風の鎧と双剣を使用する物凄くかっこいい風貌に(と言うか、登場する師匠達は皆、日本版の拳聖の衣装を米国風にアレンジしたものばかりなのだが、今回はそれが一際分かり易かった)!
 もちろんシャッキーが持つ、あの初期ジャッキーのようなコメディリリーフ的な要素はカケラも残っていないが、今回はそれが逆にShark Beast(ゲキシャーク)との関連を匂わせていて凄くいい感じに。
 双剣を振るうアクションはやたら軽快で、ぐるぐる回ったり飛び上がったりと、このシリーズが培ってきた「いかにも」なアクションが映える。
 何より一番驚いたオリジナル要素は、マスターマオ(マスター・シャーフー)がダイ・シに倒された後、Ranges三人の師匠になっていた青年・RJの父親だと言う事! さらにRJはSpirit of the Wolf(ゲキウルフ)を呼び出して戦う! 
 突然現れたダイ・シとMaster Finnとの戦いに割って入り、Spirit of the Wolf(砲砲弾みたいな技。そういえば、ゴウは使った事が無かった!)で退ける。
 本編で過激気を習得するきっかけとなった三部作への布石。理央とゴウの因縁を『Power Rangers Jungle Fury』風に再構成するなど、その出来栄えたるや見事の一言!
 ケイシー(レッド)のマスターを巡る父子の関係も、最後にはRJがMaster Finnにピザ作りを教えると、ちゃんと綺麗にまとめていたのもポイントは高い。

修行とCrustaceo(ドカリヤ)

 本編ではカヌー漕ぎで修行はすでに終了していたが、『Power Rangers Jungle Fury』ではきちんと剣舞の修行がある。二人並んで双剣を振るっている姿は、まさしく「修行」。いや、別に『ゲキレン』が修行していないとか、そういうのではなくw
 これは『ゲキレン』ではCrustaceoの寄生能力を活かす為の脚本の違いで、むしろ伊藤かずえさんのワイヤーアクションのためにあったと言っても過言ではないだろう(ぇー)。
 しかしアメリカに伊藤かずえさんがいるはずもなく、『Power Rangers Jungle Fury』におけるCrustaceoの寄生能力はShark Beastを乗っ取る一回きりに終わってしまった。何と不憫な奴よ……。

次回は

 本編は過激気三部作に相当する「Ghost of a Chance」が前後編でスタート! いよいよマスタートライアングル+パワーアップ?